視聴率トップ10に「テレビドラマはゼロ」…「2024年連ドラ」総括 「地面師」「海に眠る」で演技力を見せつけた“最注目の若手女優”とは
ネットドラマと対峙するには
デイリー新潮は12月23日配信の「『ふてほど』を押さえてまさかの『見逃し配信』年間トップ! 事務所倒産の『お騒がせ女優』が不倫を演じた“ドロドロドラマ”とは?」で、全ジャンルのテレビ番組の中で「離婚しない男」が配信ランキング1位となったことを報じた。 「これにはビックリしました。『離婚しない男』は土曜23時半からの30分ドラマで、それがGP帯の『海のはじまり』(2位)や『不適切にもほどがある!』(5位)も抑えてトップだったのですから。ドラマはリアルタイムでなくても配信で元が取れると、TBS系列の毎日放送は昨年4月期に深夜帯で『墜落JKと廃人教師』を放送し、今年6月期には第2シリーズを放送しました。日本テレビ系列の中京テレビも水曜24時49分からのバラエティ枠をドラマに変えて『高杉さんちのおべんとう』を編成するなど、キー局のみならず地方局も入り乱れて30分ドラマが乱立することになりました」 テレビドラマは配信で稼ぐことに? 「とはいえ、歴代最低視聴率の『マイダイアリー』や、日テレの日曜ドラマ史上最低視聴率となった『若草物語』などを挙げるまでもなく、リアルタイムで見てもらう努力をしない作品はネットでも見てもらえません。テレビ局が制作するドラマだけでなく、ネット配信ドラマも増えましたから」 Disney+ほかの「SHOGUN 将軍」はじめ、Netflixの「地面師たち」や「極悪女王」もそうだ。 「ネット配信ドラマの隆盛元年と言っていいでしょう。現代人はテレビドラマもネットドラマも区別することなく、面白ければ見るのです。ネットドラマのようにお金をかけられないテレビドラマは、テレビ画面でもスマホ画面でも見栄えがして存在感のある俳優を使っていかなければネットドラマに負けてしまうでしょう。例えば、『海に眠るダイヤモンド』(TBS)や『極悪女王』の斎藤工(43)、『地面師たち』や『新宿野戦病院』(フジ)の小池栄子(44)など。中でも『地面師たち』や『海に眠るダイヤモンド』の池田エライザ(28)の躍進は目覚ましいものがあります」 日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」の出演者がずいぶん入っているようだが……。 「数字はそれほど良くありませんでしたが、日曜劇場らしい重厚さがありましたからね。もっとも、主演の神木隆之介(31)やヒロインの杉咲花(27)までネットドラマに持っていかれてしまうと、テレビドラマの未来は厳しいかもしれません。なにせ今年の番組視聴率トップ10に、ドラマは1本も入っていないのですから」
デイリー新潮編集部
新潮社