完熟バナナは冷凍保存が最適!出してすぐに使えるよう飛田和緒が冷凍前にやっていること
日本人が最も買うフルーツは
みなさんの好きなフルーツはなんですか。 日本人が一番購入しているフルーツはバナナだそうです。 【写真】シュガースポットの出始めたバナナが数本、どうやって食べきるか 1世帯あたりの年間の果物消費量を調べた「家計調査(令和5年・総務省)」によれば、1位のバナナは約19kg。 2位のりんご約9kg、3位のみかん約8kgと比べても、圧倒的なバナナ人気がうかがわれます。その理由として「皮をむくのがらく」「旬を問わず買える」「安い」などが考えられそうです。 筆者がフルーツを買う時は、食べきれることを優先し、りんごや柿など1個買いできるものを選んでいます。なのに、お値下げ品のバナナを見つけると買いたい欲求に抗えない。明日は時間があるからバナナケーキを焼けるかも、などと思って、つい……。が、それは妄想なのです。 黄色い皮に浮かんだたくさんの茶色いシュガースポットを横目で見ながら、「またやってしまった。どうする、この4本」。 早く、バナナを食べなくては! という時に、ふと思いだしたのが“真っ黒バナナ”。バナナを丸ごとオーブントースターで焼くのです。 まだフリーになりたての頃、ある料理家さんに教えてもらったのですが、初めて見たときは衝撃的でした。こんなこと考える人がいるんだって。 真っ黒になった皮をむくと果肉はとろりとやわらかくて、生よりも甘みも強くなり、見た目とは裏腹で食べやすい。 魚焼きグリルで約5分でもおいしくできます。 とはいえまだバナナは残っています。なんとかおいしいうちに食べきることはできないか……。 料理家・飛田和緒さんの暮らしの中から、食材を無駄なく使っておいしく食べきる知恵を綴ってきた連載「始末の料理」。第19回はバナナです。 シュガースポットが黄色の皮を覆い始めた、今日にでも食べきりたいバナナが何本も残っている時、現在ほぼ一人暮らしの飛田さんはどうされているのか、聞いてみました。
重なっているところから変色するので
飛田さんもフルーツの常備がないときに手が伸びるのがバナナだそう。 「買い物に出て、フルーツがないなあというときに真っ先に買うのがバナナ。小腹がすいたときや、朝ごはんの時間がないときにはお茶とバナナで朝ごはんということもあるのでバナナは常備しています。 少し堅めが好きという方もいますが、私は断然ジュガースポットの出た、香りのあるやわらかなほうが好きです。青いものを買ったときは、しばらくバナナスタンドにぶらさげておいて追熟させてから食べます」(飛田さん、以下同) シュガースポットとは皮に出る茶色の斑点のことで、これが出始めたら食べごろのサイン。甘いと感じる成分の糖分は、青いうちは1.5%ほどですが、シュガースポットが出る頃の完熟したものだと、20%ほどまで増加しています。 シュガースポットが出た完熟バナナ、飛田さんはどうやって食べているのでしょう。 「大半はそのまま皮をむいて食べますが、ジュースにしたり、スライスして食パンにのせて焼いて食べたり、ヨーグルトと合わせたりします。時間に余裕があるときは焼いてパンケーキやフレンチトーストにのせたり添えたりもします」 バナナは非常にデリケートなフルーツで、テーブルの上にそのまま置いたり、房同士が重なっていたりすると、そこからどんどん変色し、味も劣化してしまいます。実っているのと近い自然な状態で追熟させ、ついでに劣化スピードを遅くできるのがバナナスタンドの強み。房の根元を引っ掛けて吊るして、風通しの良い場所に常温で保存しましょう。家にあるものを使って吊るしたい場合は、S字フックや紐で掛けておくのもおすすめ。