「サウジ戦でバレたと思います」守田英正が指摘した日本の弱み…「あのシュートブロックも問題」記者に語った解決策“新たな一手”とは
メンバーの特徴を生かしきれていない
そしてそれはチームとして「本来やりたいこと」をできなくしていた。チームの強みである攻撃的なウイングバックの特徴を生かしきれていないという意味だ。守田のサッカー観からしても、それは許しがたいことだった。 「サッカーはその選手の特徴を生かせないと面白くないし、システム化して、その選手に制限をかけるのは、個性を生かす上で、何ていうか……縛りというか秩序があるのは問題ないけど、そっちが先行して個性がなくなってしまうのはよくない。僕はボランチで人を生かすポジションなので、なおさらそこを気にするというか。 ウイングバックが例えば律と(伊東)純也くんだったら全然個性が違うわけで、求めるものも違うし、だからその特徴、その選手がやりたがる、やりたいだろうなと思うプレーをなるべくさせてあげたいし、苦手だなと思うプレーはあまりさせないようにしたい」 現在のチームはハードワークするのが当たり前。指揮官も明言している通り、それができなければピッチに立つ資格はないが、本来アタッカーである選手をウイングバックに据えているのは、ただ守備に奔走するだけではなく、攻撃的な特徴を生かすためでもある。その意味でも守田は、サウジアラビア戦の出来に不満だった。先発した堂安や三笘に対しても、後半から出た伊東に対しても、その力を存分に引き出すことができなかったからだ。オーストラリア戦についても、状況こそ違うが「生かせなかった」という点では同じ思いを抱くことになった。
中にパスを出せず、前進できなかった豪戦
「欲を言えば3バックで2枚を引きつけて前線にスペースを空けて、という形でビルドアップしたかったけど、前半、相手のスイッチがかかりそうで上手く呼吸ができなかったので僕が完全に(最終ラインに)下りる形になった。それでも配球の部分で、なかなか中にパスを出せず、ずっと左右に振って前進できないような展開になった。 後半はどちらかというとボランチの(田中)碧をサイドに出してシャドーを少し下ろすような形で組み立てようと話していて、途中までは良い形で薫を押し上げて高い位置でボールを持たせてあげられたけど、距離感がどんどん悪くなってきて僕も下り出して(全体が後ろに)重たくなって悪循環だったと思う。試合全体を通してなかなか思っていたサッカーができなかった」 日本を研究していたオーストラリアが5-4-1のブロックの「4」でしっかり中を締めてきたため、日本のパスは外回りさせられた。それを打開するための試みがうまくいかず、結果、両ウイングバックを生かせなかった。
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