【超料理マニアな料理人直伝!】1分で予約が埋まる料理教室の麻婆豆腐は何が違う? いつもの味を劇的に変える鬼八則
「鶏胸肉の究極の火入れ方法」「一生役立つ最高のステーキの焼き方」など、SNSでマニアックな調理法を披露しては大バズりしている話題の料理人、東山広樹氏。その東山氏が「これまでの料理人生の集大成の一冊」と語るのが『マニアック家中華』だ。中学生で家中華にハマって以来、数えきれないくらい検証を重ねてきたレシピを、調理のキモとなる「マニアックポイント」とともに大公開している。ここでは、そのなかから麻婆豆腐のポイントを紹介。このレシピを伝授する料理教室はたちまち予約が埋まり、キャンセル待ちが続出するという。本場の味を更にパワーアップさせる意外なテクニックとは? (撮影:中村寛史) 【この記事の画像を見る】 ● 本場の麻婆豆腐は、限界まで煮詰めることで 素材のうまみを濃縮させていた! 僕にとって麻婆豆腐は、学生の頃から作り始め研究し続けてきた思い入れの強い料理です。そんな麻婆豆腐を初めて本場・四川(中国)で食べたとき、日本のものとはまったく違う味に衝撃を受けました。 本場の麻婆豆腐はほとんど汁気がなく、ドライで味が濃い。麻辣をはじめとした複雑な風味を持った、目の醒めるような強烈な料理だったのです。 現地に負けない味を家で作りたいと試行錯誤し、そのコツを八つに整理しました。 ● マジでうまい麻婆豆腐に仕上げるための“鬼八則” 一、フライパンはフッ素樹脂加工を使う 本場の麻婆豆腐は“煮詰める料理”だと言いましたが、煮詰める段階で豆腐を絶対に焦がさないことが超大事! 焦げ付きにくく扱いやすいフライパンがおすすめです。 二、作る量とフライパンのサイズを対応させる 分量に対して小さ過ぎると焦げやすく、豆腐も崩れやすい。大き過ぎてもタレに豆腐が浸からないのでNGです。 三、豆腐は絹ごし・木綿両方◎(マル)! 「充填豆腐」だけはやめとこう なめらかな絹ごしがベスト。木綿も食べごたえがあってよいでしょう。ただし、パックに隙間なく詰められた充填豆腐は向いてません。やわらか過ぎて崩れてしまいます。 四、豆腐は茹でない。レンチンが最適解 下茹でしておくレシピもありますが、レンチンで加熱するほうがラク&味が抜けないので断然おすすめです。レンジでしっかり加熱すればかたくなって崩れにくい! 五、牛脂の香りを重視しよう! ひき肉は牛豚合びき肉がおすすめ 「牛×麻辣」の香りが四川料理の要です。牛脂&牛肉の“牛のダブル使い”をすることで香りを十分引き出しましょう。安価で手に入りやすい牛豚合びき肉がおすすめ! 六、油をケチらない。たっぷり使うべし 油をたっぷり使う。これが中国料理をおいしく作るための一番大事なコツ。家でつくる場合も同じです。 七、フライパンをゆすりまくって焦げないように! 煮詰めれば煮詰めるほど焦げやすくなるので、フライパンをゆすり続けて焦げないようにします。豆腐が崩れるので、ヘラでかき混ぜるのは絶対NG! 八、仕上げまでとことん追い込んで煮詰める 麻婆豆腐の極意は煮詰め! フライパンのふちに赤い油が染み出してきて、麻婆豆腐自体を揚げ焼きしているような状態を確認できるまでしっかり煮詰めましょう。