23年度決算は過去2番目の規模 京都・福知山市、市税の伸び堅調で実質収支は9億円の黒字
■基金残高は8・8億円減
貯金にあたる4基金残高は99億6千万円。一般財源の減額補正分や普通交付税の一部を積み立てたものの、原油価格・物価高騰対策で財政調整基金4億8千万円、地方債の繰り上げ償還で減債基金5億円を取り崩すなどし、前年度から8億8千万円減った。 特に、普通交付税の合併特例措置の縮減に備え、2012年度から最大11億7千万円を積み立てていた合併算定替逓減対策基金は、19年度から計画的な取り崩しを行っており、23年度は一般財源に充てるため3億3千万円を取り崩した。24年度には最後の取り崩しを行う予定。 一般、特別、企業各会計を合わせた全市債残高は837億1千万円で前年度より1億円減ったが、交付税補填を除いた実質的な市債残高は増加しており、市民一人あたりの実質負担分は1万2千円増の50万7千円の計算になる。
■企業会計は黒字続く
企業会計は病院、水道、下水道いずれも黒字となった。市立福知山市民病院は新型コロナ関連の補助金と患者が減少。がんや血管内の治療といった高度医療や手術などで診療単価が上昇して診療収入が伸びたものの、純利益は前年度より1億円下がった。大江分院は前年度とほぼ同額の診療収入となっている。 9特別会計は3会計が黒字、2会計が赤字、4会計が収支差し引きゼロとなった。 決算認定案は9日に再開する市議会9月定例会に上程する。