ビットコインのオーダーブック、10月以降で最も高い流動性を示す
2023年12月に予測されたように、2024年1月に承認されたアメリカを拠点とするビットコイン(BTC)スポット上場投資信託(ETF)は、暗号資産(仮想通貨)の価格だけでなく、オーダーブック(板)の流動性、つまり安定した価格で取引する能力にも影響を与えている。 こうした影響は、約12のETFが取引を開始してから1カ月が経過した現在、ますます顕著になっている。 2月20日早くに33の中央集権型取引所におけるビットコインの2%のマーケットデプス(市場深度:市場価格の2%以内の買い注文と売り注文の合計額)は5億3900万ドル(約808億5000万円、1ドル=150円換算)に上昇した。パリに拠点を置くKaikoが追跡したデータによると、これは10月以来の高水準であり、スポットETFが1月11日に市場に登場して以来、約30%の増加となっている。 市場の厚みや流動性が高ければ高いほど、価格に影響を与えることなく大量に売買することが容易になり、スリッページ(取引が提示された価格と執行された価格の差)が小さくなる。 Kaikoによると、アメリカを拠点とする取引所が世界のビットコイン市場の厚みの増加を牽引してきた。 10月にスポットETFへの期待が市場を席巻して以来、世界の2%マーケットデプスにおけるアメリカの取引所のシェアは14.3%から48%に増加した。 市場の厚みは改善されたとはいえ、2022年11月にサム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏の暗号資産取引所FTXとその関連会社であるアラメダ・リサーチ(Alameda Research)が破綻する前に観測された8億ドル(約1200億円)超の水準を、まだ大きく下回っている。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Kaiko|原文:Bitcoin Order Books Are Most Liquid Since October as Market Depth Nears $540M
CoinDesk Japan 編集部