「年齢…35ですが何か?」突然魔法少女に変身させられてしまったアラサー女子が不憫すぎる!【作者に訊いた】
年齢が理由でなれないというのは不公平だけれど、なりたくないのに大人が無理やり“魔法少女”にさせられたらそれもまた理不尽……。「ヤングキングBULL」(少年画報社)で連載中の『魔法少女 三十路』は、ある日突然、魔法少女になることを強制させられた35歳の社会人女性の世知辛い日々を描く漫画だ。 【漫画】本編を読む 作者の三倉ゆめ(@sakurayume88)さんが2023年11月に第1話をX(旧:Twitter)上に公開した際には万バズし、「続きが気になる」「いたたまれない」とさまざまな反響が寄せられた同作。注目を集める同作が生まれたきっかけについて、作者の三倉さんにインタビューした。 ■ 魔法少女にするなら見た目も変えてよ!アラサーのまま変身はつらすぎる 女にとって体裁は「命」と考える主人公の「保守ようこ」は、「目立たず幸せに」を信条にした35歳の社会人。ある日の列車の中、短いスカートを履いた乗客を眺めていると、どこからか聞こえてきた声により、いきなり魔法少女に変身させられてしまう。突然の事態の中、窓に映る自分の姿を見ながら「人生終了のお知らせ」と絶望するようこ。そこに「うさと契約して魔法少女になるうさ!!」と決め台詞とともに、マスコットのような「妖精うさ」が現れる。 ようこは「魔法少女なんて死んでも嫌!」と、元の姿に戻すようにお願いするも「その変身を解けるのはうさだけ」と脅されてしまう。この格好のままでは平穏な生活を送れないようこは、自分のために泣く泣く敵との戦いに身を投じることになる。 真面目に生きていた三十代のOLが突然魔法少女にされてしまうアイデアについて、作者の三倉さんは「とにかく強烈な始まり方で、SNSで話題になるような題材を探していたところ、『魔法少女が30代OLだったらインパクト強くない?』と思ったのがきっかけです」と語る。とにかく目立ちたい!!という思いから描き始めたのだそうだ。 リアルドキュメントを意識して描かれている本作は、主人公ようこの「等身大の生活」を大事にしている。三倉さんは「彼女は魔法少女になっても、たとえ異世界に転生したとしても圧倒的な力を手に入れたりはできないと思ってます。等身大の普通の子なので!」と語った。 続く2巻で登場するのは…うんこ!魔法少女や妖精がするとは思えないストーリーが展開されていく。等身大のまま変身させられたアラサー魔法少女が奮闘する世界観をじっくり楽しんでみてはいかがだろうか。 取材協力:三倉ゆめ / ヤングキングBULL(少年画報社)