パリ五輪 スケボー女子 開選手 2大会連続のメダル なぜ日本は強いのか? 関係者が明かす 日本特有の“3つの理由”とは
■強さのワケ③ 「身近にスケボーができる環境」
3つめは、「スケートボードができる環境」です。 以前は、公園などの街中で禁止されて練習できる場所が少なかったり、騒音などの問題もありましたが… ワールドスケートジャパン 宮沢専務理事 「最近は多くのスケートパークが完成し、競技環境が抜群に整ったことが大きいです。スケートパークがなれば上達に限界があります。多くの地方自治体が、子どもたちの為に予算を捻出して造る施設が日本を強くしているのは大きな要素です。これからも多くのハイレベルなパークが完成し、多くのスケートボーダーの育成に貢献してくれることを信じております」 NPO法人「日本スケートパーク協会」によりますと、公共のスケートパークの数は、東京オリンピック開催時の2021年は、全国で243か所でしたが、2024年5月の時点で475か所と2倍近く増加。選手や子どもたちが練習できる環境が整っていることが、日本の強さに結びついていると話します。 冒頭のプロスケーターの寺井さんは、スケートパークで、身近にトップクラスの選手たちと一緒に練習できることが大きいといいます。 プロスケーター寺井さん 「スケートパークにはトップクラスの選手も練習しますが、子どもたちが自然とプロの技を見ることもできますし、実際に『自分もできるのではないか』と練習する子もいます」 ワールドスケートジャパンは、 日本特有の「勤勉」「育成」「環境」の3つが日本の強さにあるとした上で、 プロスケーター寺井さん 「これらを総合的にできる国は日本以外にはありません。それを続けられる日本は、“スケートボードが強い国”として継続できると思います」 1980年代から1990年代のスケートブーム後、音楽やファッションなどが融合し、ストリートカルチャ―として定着していったとされるスケートボード。堀米選手や、吉沢選手らがスケートボードを始めたきかっけは、父親など家族だったといいます。 若い世代が五輪を見るきっかけにもなっているスケートボード。日本の選手の活躍に今後も期待です。