現場の痕跡は「被告のもの」か… 検察側・弁護側 双方の主張が対立 「現場の状況」の審理終了【長野】
妻を殺害した罪に問われている元県議の裁判は、「現場の状況」についての審理が、8日で終わりました。 現場に残された痕跡は被告のものかどうか。検察側・弁護側の主張は対立しています。 丸山大輔被告(50)は、2021年、塩尻市にある酒造会社の事務所兼自宅で妻を殺害した罪に問われていて、初公判で起訴内容を否認しています。 8日の裁判では、事件現場に残された足跡や金品を物色した痕跡など「現場の状況」について、検察側と弁護側双方が結論を述べました。 検察側は… 現場に残された足跡と、被告が履いていたとされるテニスシューズの靴底のデザインが一致したこと… 足跡は遺体周辺にはなく、事務所の入り口から物色された痕跡があった手提げ金庫まで一方通行にしか残っていなかったこと… これらを踏まえ、「物盗り犯の犯行を装った被告の犯行」「被告以外が犯人だとすると現場の説明が不可能」と主張。 一方の弁護側は、現場に残された足跡について、方向不明のものなどがあり証拠の正確性に疑問が残ること、被害者のパジャマから家族以外のDNA型が検出されたことなどから「第三者の犯行と考えるのが自然」と主張しました。 11日からは「事件前後の被告の言動」をテーマに審理が始まります。