求職者の58%がAIツールを利用との調査、一方で「倫理的な問題」も
今後の展望
■今後の展望 AIは強力な求職ツールとして登場したが、あらゆる問題を解決するものではない。求職者にとって最適なアプローチは、、応募プロセスを容易にし、向上させるための基盤としてAIを活用することだ。だが人間味が重要な要素であることに変わりはない。求職者は競争相手が多い労働市場で抜きん出るために、実際の経験やユニークな資格などを応募書類に盛り込んで特色あるものにする必要がある。 AIが新たなチャンスをもたらす一方で、従来のやり方が価値を失ったわけではないことを認識することが不可欠だ。ネットワーキングや社員紹介制度は、雇用側と求職者の双方にとって依然として有意義につながるための極めて効果的な戦略だ。 ■企業側が状況を改善するには 履歴書に目を留めてもらえるよう小細工をする多くの求職者をふるいにかけるために、企業はいくつかの戦略を取れるだろう。採用プロセスや企業が求職者に求める資質について透明性を保つことで、採用側の目を騙すような人を遠ざけることができる。 また、AIが作成した応募書類を検出するための新しいスクリーニング技術を導入したり、AIを活用して採用プロセスを強化することもできる。加えて、最初の段階でビデオ面接を取り入れて、応募しているのが本人かどうかを確認することもできる。 それから、企業はネットワーキングへの参加や社員紹介制度の活用、ターゲットを絞った働きかけを行うなどして、受身的な候補者とのつながりを深めることを優先すべきだ。このアプローチでは、職務と組織に純粋な関心を寄せる質の高い応募者をひきつけることができる。
Jack Kelly