青銀、みち銀の営業終了 1月1日合併
青森銀行とみちのく銀行は30日、それぞれ合併前最後の営業を終えた。来年1月1日に「青森みちのく銀行」が誕生し、青森県内の地方銀行は1強時代に入る。県内で長年しのぎを削り、前身の銀行を含めると明治・大正期から続いてきた両行が、長い歴史に幕を下ろした。31日からはATMを含むオンラインサービスを全て止め、システム統合などの合併準備が大詰めを迎える。 青銀本店営業部(青森市橋本1丁目)、みち銀青森中央営業部(同市勝田1丁目)では、午後3時の閉店時刻ぎりぎりまで利用客が窓口で手続きをしていた。31日から1月4日まで利用できなくなるATMコーナーには駆け込みの来店客が次々と訪れ、列を作る時間帯もあった。 行員たちは通常の窓口業務と並行して、合併後に使用できなくなる現銀行のパンフレットや帳票などを片付けていた。午後3時の閉店時刻を迎えると、玄関のシャッターがゆっくりと下ろされた。 青銀本店営業部の長内琢己部長は「愛着のある銀行名が変わることになり、感慨深い。青森みちのく銀行として、地域の皆さまのお役に立てるよう頑張る」と話した。みち銀青森中央営業部の斉藤直人部長は「地域のお客さまに支えられてきたと実感し、感謝している。2行が1行となって今までにないサービスを提供し、顧客の課題を解決したい」と語った。 お年玉を用意するため青銀本店に足を運んだ同市の柏谷巧さん(75)は「合併で大きくなっても今まで通りのサービスを続けて、良い銀行と言われるようになってほしい」、みち銀青森中央営業部を訪れた同市の鎌田俊幸さん(64)は「メインバンクとして長年お世話になった。新銀行でも、お客さんに寄り添い続けてほしい」と話した。 青森銀行は1879(明治12)年設立の第五十九国立銀行を母体に、株式会社転換後の第五十九銀行など5行の合併で1943(昭和18)年に発足した。 みちのく銀行は1921(大正10)年設立の青森貯蓄銀行が源流で、改称後の青和銀行と弘前相互銀行の合併により、76(昭和51)年に営業を開始した。 青森みちのく銀行は1月5日にATMの稼働を始め、翌6日に営業店が始動する。