「シャローイングの動きね。アレ良くないよ」とデシャンボーがSNSで言及。改めて「シャローにする動き」の必要性について考えた【ゴルフメカニクス研究所 #14】
ゴルフに関する様々な理論に精通するインストラクター・大庭可南太が、少し前に話題になっていた「シャローイング」について解説する。
こんにちは。ゴルフインストラクターの大庭可南太です。さてPGAツアーでは、パターを変えてより一層強くなった世界ランク1位のスコッティ・シェフラーが、ザ・プレーヤーズ選手権でも優勝して、4月初旬のマスターズでも優勝大本命になっております。 しかしマスターズといえば、昨年優勝のジョン・ラームはじめ、過去優勝者や直近5年のメジャー優勝者などの参加資格で、LIVゴルフ勢が多く参加してきます。「世界で本当に今強いのは誰なのか」という、まるでサッカーのW杯のような様相になることを想像すると楽しみで夜も寝られません。 さて、そんなLIVゴルフ勢でやはりマスターズ出場が予想されるブライソン・デシャンボーが、なぜか突如「シャローイングの動きね。アレ良くないよ」という動画をインスタグラムに投稿して話題になっております。というわけで今回は、ちょっと前に話題になっていた「シャローイング」について検証してみようと思います。
「シャローイング」ってなんだ?
早速今回のデシャンボーのインスタグラムの投稿から、彼がどういう主張を行なっているのかを見てみることにします。 トップの若干スクワットした状態から、左ひざを目標方向に向けるような動きを入れるとともに、クラブヘッドを背中側に倒す、いわゆる「シャローイング」と言われた動作について、デシャンボーは「やらないほうがいいよ」と言っているわけです。 実はこの「シャローイング」は、その特徴的な動作から当時一般ゴルファーの間でも話題になり、個人的にもレッスンでお客様から「アレやったほうがいいの?」というご相談を多数いただいたのを覚えています。 私は当時「あまりオススメはできません」と申し上げていたのですが、その理由として、まさに画像A(右)でデシャンボーがそうなっているように、過度にクラブヘッドを背中側に倒してしまうと、肝心のクラブヘッドがインパクトプレーンから外れる、あるいは同時に手元が浮いてしまうという現象が発生しやすいからです。 さらにいえば、そのように提唱しているジョージ・ガンカスや彼の教えを受けた人の動画を見ても、実際に本人が打っているのを見ると、そこまで極端な動きにはなっていないというか、わりとノーマルなスウィングに見えましたので、「このくらいシャローにする意識があったほうがいいよ」という感覚論の一つとしてとらえていました。