日本の労働生産性ランク、20年ぶり上昇し29位…先進7か国では最下位
日本生産性本部が発表した2023年の労働生産性の国際比較によると、日本の1時間あたりの労働生産性は56・8ドルで、経済協力開発機構(OECD)加盟38か国中29位だった。22年に過去最低の31位となるなど低下が続いていたが、20年ぶりに上昇に転じた。 【表】衝撃的すぎる…日本の「将来人口年表」
労働生産性は、働く人が一定の時間内にどれだけモノやサービスを生み出したかを指標化したもの。1位はアイルランドで154・9ドルだった。法人税率が低く、外資企業が現地支店に利益を集中させていることなどが影響した。
先進7か国では米国の8位(97・7ドル)が最高で、日本は最下位。日本はポーランド(57・5ドル)やエストニア(56・5ドル)と近い水準だった。
23年の日本は、他国と比べて遅れていたコロナ禍からの経済活動の正常化が進み、経済成長率が上昇したことなどが影響したという。日本生産性本部は「日本はこれまで優れた品質やサービスが価格に十分に反映されていなかった。価格転嫁の動きが出て、他国に近い状況になっている」と分析している。