〔東京外為〕ドル、157円台後半=米金利上昇で水準切り上げ(20日午前9時)
20日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、強めの米経済指標で米長期金利が上昇したことに支援され、1ドル=157円台後半に水準を切り上げている。午前9時現在、157円64~65銭と前日(午後5時、156円48~48銭)比1円16銭の大幅ドル高・円安。 前日の欧州時間は、植田日銀総裁のハト派会見を受けた買いが続き、157円10銭台に浮上。米国時間の序盤はいったん156円40銭前後に伸び悩んだ。もっとも、米GDPなどの良好な経済指標の結果で米長期金利が上昇したことが支援材料となり、中盤には157円80銭前後まで上値を伸ばした。終盤は買い一服となり、157円30銭台に水準を下げた。 東京時間の早朝は同水準で推移した後、午前9時にかけてやや買いが優勢となった。前日未明に終了したFOMCは、来年の利下げ回数が4回から2回に半減する見通しを示し、「タカ派に傾斜した」(FX業者)と受け止められた。一方、現状維持を決めた日銀の植田総裁は追加利上げに慎重姿勢を示し、「ハト派姿勢が鮮明」(同)となった。こうした日米中銀の運営姿勢の違いから「なおドル円は底堅い」(大手邦銀)と指摘される。 もっとも、「ドル円は大幅上昇した後を受け、改めて上値は追いにくい」(同)のも事実で、目先は「日米中銀の政策決定通過後の材料出尽くし感から、いったんは値固め局面になるのではないか」(同)との声が聞かれる。 ユーロも対円は上昇。対ドルは軟化。午前9時現在、1ユーロ=163円38~40銭(前日午後5時、162円63~68銭)、対ドルでは1.0364~0364ドル(同1.0394~0395ドル)。