「元気のないおじさん」が増えたワケ 理性的に自らを客観視した正しい姿 過信と卑屈の「ど真ん中1ミリ」にある自信を取り戻そう
ひとつ思うこと。どうも私たちはこれまで自分自身と自らの所属する会社、そして日本経済に自信を持ちすぎていたように思うのです。それは「過信」と言っていいでしょう。その過信が崩れつつあるのが最近の傾向です。いまだ多くの人は過信のままですが、そうでない人は自身を喪失して卑屈になってしまいました。これまたいけません。上も下も行き過ぎはよくない。自信というのは過信と卑屈のちょうど間、どちらにも行きすぎない「ど真ん中1ミリ」のところにあります。
過信せず、さりとて卑屈にもならず。空を見上げて、胸を張って、大きく息を吸って生きていこうじゃありませんか。来年も「自信」をもってがんばりましょう。その前に飲み過ぎにはくれぐれもお気を付けください。親愛なる読者の皆さん、良いお年を!
■田中靖浩(たなか・やすひろ) 公認会計士、作家。三重県四日市市出身。早稲田大学商学部卒業後、外資系コンサルティング会社勤務を経て独立開業。会計・経営・歴史分野の執筆・講師、経営コンサルティングなど堅めの仕事から、落語家・講談師との共演、絵本・児童書を手掛けるなど幅広くポップに活躍中。「会計の世界史」(日本経済新聞出版社)などヒット作多数。