行政主導の布製ランドセル普及も進んでいる。アウトドア用品メーカー、モンベルの「わんパック」（930グラム・1万4850円）は富山県立山町、長野県駒ケ根市、山形県村山市などと協定を結び、昨年度以降の新1年生に町や市から贈呈している。山梨県韮崎市も来年度の導入を決めており「多くの自治体から関心が寄せられている」。

今年6月に発売されたワークマンの布製ランドセル（1500グラム・8800円）は、年間販売計画の1千個が1カ月で完売する人気となった。

イオンではプライベートブランドランドセル「トップバリュ　かるすぽ」に今年から布製（780グラム・2万7500円）が加わった。「販売点数に占める構成比はまだ小さいが、今年3～9月の布製の売れ数は他社製も含め前年同時期の1・8倍に伸びている」

家具のニトリもソファなどに使われている耐久性の高い生地「Nシールド」を加工活用したランドセル（840グラム・1万9990円）を今年発売した。

学校用品メーカー、フットマークの「ラクサックジュニア」（低学年用830グラム・1万1千円、高学年用880グラム・1万2100円＝いずれも21日からの新価格）は、4年前の発売以来右肩上がり。成長などに伴う買い替え需要が半数を占める。教科書などの揺れを抑えて体への負担感を軽減する特許取得技術が注目され、他ブランドからのコラボ依頼も活発だという。

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革製が素敵という価値観に異論はないが、パソコンを持ち歩く大人の間では布製ビジネスリュックが定番化している。誰だって選択肢は多い方がいいはず。（重松明子）