顔半分に白斑・アザを持つ女性たちの戸惑いと葛藤、あえて“晒す”ことでコンプレックスを強みに
顔半分アザを持つあんさんとRICACOさん。あんさんは後天的に白斑に罹患、RICACOさんは生まれつき単純性血管腫を持っている。状況は違えど、顔半分アザを持つことへの戸惑いや葛藤はあったと二人は語る。彼女たちが、それぞれどうやってアザと向き合っていったのか。それぞれのエピソードをあらためて振り返る。 【動画カット】すっぴんから激変…白斑を巧みに隠していく、アイリストあんさんの休日メイク
「TikTokを始めるまでは、自分を正直受け入れることができていなかった」SNS投稿が好機に
4年前に、白斑を発症したあんさん(@an_na07050)は、「きっかけは何もなく、ある日朝起きたら、おでこの真ん中あたりに10円玉くらいの大きさの白斑ができていた」という。 「症状も本当に皮膚が白くなるだけです。診断された当時は、やっぱりそうかという気持ちでした。その病院では治療法がないとのことだったので、一生この顔なんだ…とすごい絶望感に襲われたのを覚えています。とにかく、人目が気になりました。すっぴんで外を出るとジロジロ見られたり、仕事中に『顔どうされたんですか?』と聞かれていた当時は、どう言ったらよいのか分からずおどおどしていました」 そんなあんさんが白斑を隠すメイク投稿をするようになったところ、「メイクしたら全くわからなくなった、すごい!」「白斑関係ないくらい可愛い」などの多くのコメントが寄せられた。SNS発信によって白斑への捉え方は変化したのだろうか。 「TikTokを始めるまでは、自分を正直受け入れることができていなかったと思うのですが、皆さんが温かいコメントをくださるので、自分のことを少し好きにはなれたと思います。でも正直、まだ受け入れられていないというか、白斑を許しているわけではないですね(笑)。ただ、私の場合は周りに恵まれました。専門学生の時に症状が出たのですが、周りの友達は私の顔がどんどん白くなっていっても、いつもと変わらず普通に接してくれたり、逆に笑いに変えたりしてくれたので助かりました! 逆に大人になってから社会に出て、家族や友人じゃない方たちからの目線や言動が少し寂しかったです」 現在は白斑を治したいという想いから、今年の4月に皮膚移植をした。 「完全に皮膚に色がつくまでに、1~3年はかかるそうです。正直、移植後はしばらくすっぴんで仕事にも行かないといけないので、自分の見た目について見慣れてきたと思いつつも、メイクする時はやはり一生懸命白斑を隠してしまうので、白斑じゃなかったらどんなに楽か…といつも思います」