【富山・愛知・石川】スイーツ賢者が選ぶ「夏の和菓子お取り寄せ」納涼を楽しむ逸品3選
スイーツ賢者たちが取り寄せてよかったという夏の和菓子をご紹介します。ひんやりに加えて、食感、喉越しなど、総合的に満足がいくというおすすめの逸品です。
【富山】薄氷本舗 五郎丸屋|きせつのさがしもの(夏色)
スイーツなかのさんおすすめ「アートのような美しさを愛でながら味わいたい」 見るからに涼やかなガラスの作品と思いきや、じつは琥珀糖だったという驚き。こちら、銘菓「薄氷」で知られる「五郎丸屋」16代目の渡邉克明さんが、ガラス造形作家の山本真衣さんの作品に触発されて誕生したものです。ガラスの工芸作品と見紛うほどの精緻な仕上がりに感動します。 「カクテルを使った大人の甘さに、また、気品のある淡い色合いに、誰もが心を摑まれます。伝統に新たな風を呼び込む、五郎丸屋さんならではの名作」とスイーツなかのさん。「見る角度によって表情がキラキラと変化するのも奥ゆかしい」と言います。 カクテルは川瀬彰由(バー・ラ・ユーロット/東京・元麻布)が監修。ほのかにアルコールを感じる、大人の琥珀糖です。 3,780円 ※オンラインショップのみの取り扱い 【薄氷本舗 五郎丸屋】 富山県小矢部市中央5-5
【愛知】京菓子司 亀広良(かめひろよし)|杏仁豆腐
ジュンティーニ・キアラさんおすすめ「杏の種から手作りする和菓子店が作る和風味」 杏の種を粉砕するところから、徹底して手作りにこだわる本格的な杏仁豆腐です。それも、香りと甘みをもたらす南杏と漢方にも用いられるコクのある北杏を使用。岐阜県山岡産の糸寒天でまろやかに仕上げています。添えてある小豆は、無農薬、無化学肥料で育てた丹波大納言。 「和菓子店らしい杏仁豆腐。小豆をのせ、和三盆の糖蜜をかけて。食感も味もユニークです」とジュンティーニさん。生乳のみを使った牛乳と生クリームを使い、豊かな風味を実現しています。 750円(1個) 【京菓子司 亀広良】 愛知県名古屋市西区上名古屋1-9-26
【石川】加賀麩 不室屋(ふもろや)|生麩まんじゅう
平岩理緒さんおすすめ「とろけるような食感と笹の香りで気分爽快」 「包んである笹の葉の緑が目に涼やか、香り爽やか。加賀生麩のもっちり、つるんとした食感に、さらりと上品なこし餡の口溶けという組み合わせの妙!冷茶と合わせればよりすがすがしく、日本ならではの涼菓です」と平岩さん。 京都や愛知と並び、古くから麩の生産地として知られる金沢。なかでも、加賀麩の老舗として有名なのが「不室屋」です。麩専門店ならではの生麩生地でこし餡を包んだ生麩まんじゅうで、しっとりなめらかな口当たりに魅了されます。 1,404円(5個入り) ※5個、10個、15個入りの取り扱いはオンラインのみ 【加賀麩 不室屋】 石川県金沢市尾張町2-2-18(尾張町本店) スイーツなかのさん●トレードマークはパンケーキハット。『CREA』「Yahoo!」の連載をはじめ、多数のメディアで唯一無二の“スイーツ芸人”として活躍。幅広いスイーツの魅力を発信している。 ジュンティーニ・キアラさん●2012年秋、イタリア・ベネチアにある大学院を卒業後、13年、日本の百貨店に入社。6年間の売場の経験を経て、19年から同百貨店で全国の和菓子を担当するバイヤーに。 平岩理緒さん●スイーツジャーナリスト®。マーケティング業界を経て製菓学校を卒業。コンサルティング、コンテスト審査員など務める傍ら、スイーツの情報サイト「幸せのケーキ共和国」を主宰。 撮影=川上輝明 スタイリング=渡辺陽子 文=渡辺紀子 編集=平田剛三 八木あきほ(いずれも婦人画報編集部) 『婦人画報』2024年8月号