北朝鮮、プーチン大統領の「脅威対処努力で一致」年賀状を異例の公開…朝ロ蜜月を誇示
ロシアのプーチン大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に「現時代の脅威と挑戦に対処するための努力をより一層一致させていく」と伝えた。17日に金委員長に送った年賀状でだ。北朝鮮はプーチン大統領の年賀状を報道しながら異例にも内容まで公開した。変化した朝ロ関係を誇示する意図があるとみられる。 北朝鮮労働党機関紙の労働新聞は27日1面に「敬愛する金正恩同志にロシア連邦の大統領が祝賀手紙を送った」とし、プーチン大統領が送った425文字の手紙全文を掲載した。プーチン大統領は手紙で6月に平壌(ピョンヤン)で行われたロ朝首脳会談が「ロ朝関係を新たな質的水準に引き上げた」と明らかにした。プーチン大統領は「会談の結果として締結された包括的戦略パートナーシップ条約はすべての主要分野での互恵的な双方業務協力を根本的に拡大するための条件を用意した」と強調した。 北朝鮮とロシアは6月19日の平壌首脳会談で「包括的戦略パートナーシップ条約(朝ロ条約)」を締結した。ロシアと北朝鮮のうち一方が武力侵攻を受けて戦争状態になれば別の一方が軍事支援を提供する内容などが盛り込まれた。 プーチン大統領は「2025年に我々がこの歴史的な条約を履行するための共同事業を非常に緊密に継続していきながら、現時代の脅威と挑戦に対処するための努力をより一層一致させていくと確信する」とし「これは疑う余地なく親善的なロシア連邦と朝鮮民主主義人民共和国人民の根本利益に一致する」とした。 北朝鮮はこれまでプーチン大統領の年賀状を他国の首脳の年賀状の共に公開してきた。労働新聞は今年1月1日5面の報道で「複数の国家首班が年賀状を送ってきた」として羅列した。順序は「中華人民共和国主席と夫人」の次に「ロシア連邦大統領」に言及した。年賀状の内容は明らかにしなかった。昨年も同じだった。しかし今回はプーチン大統領の手紙だけを別に報道し、その内容までも北朝鮮住民が見る労働新聞1面に掲載したのだ。 北朝鮮とロシアは6月の首脳会談を含め、今年に入って20回以上も人的交流を公開的に進めた。北朝鮮は10月、ロシア-ウクライナ戦争に兵力1万1000人を派遣し、先月29日にはロシアのベロウソフ国防相が平壌で金正恩国務委員長と会談し、来年5月の第2次世界大戦戦勝節行事に北朝鮮軍の部隊を招待することにした。双方が事実上の軍事同盟に関係を発展させたということを公開的に誇示し、今後の対米交渉などで有利な位置を確保する狙いがあるという分析だ。 一方、北朝鮮は年末の労働党全員会議を予告したが、まだ具体的な日程は明らかにしていない。全員会議が開かれれば北朝鮮当局は経済的成果を達成したと対内的に強調すると予想され、金正恩委員長が直接対米および対南メッセージを発信する可能性がある。