「落選運動の対象にも」ラスボス・宮沢税調会長の振る舞いはやはり相当な悪手の声
ラスボス批判
一族に宮沢喜一元首相や岸田文雄前首相がおり、財務官僚から政治家に転身した宮沢氏には「税は国家」との認識が強い。財務省主税局とほぼ一体化した税調会長として、言葉は悪いがたった1度の選挙でキャスティング・ボートを握っただけの政党に国家の基本を乱されたくない、との認識が強いのだろうと見られている。 「そもそも国民の古川氏と玉木雄一郎氏は共に財務省出身で宮沢氏の後輩に当たる。宮沢氏としては古川氏の態度を無礼だと判断した可能性はあるでしょう。表立ってそう言うことはありませんが。一方で世論の中には宮沢氏をラスボスとみなし、権威・権力の最後の砦と評する声があるのも事実。今回の対応次第では、参院議員である宮沢氏にお灸を据える意味で、来夏の参院選で自公与党に対する落選運動のようなものを展開する可能性が想定されます」(同)
維新と距離を詰めて
財務省由来の政策論、財源論がベースにある宮沢氏にとって国民民主の主張はポピュリズムの極みに映るのかもしれない。もっとも、自民党の歴代政権が場当たり的に行ってきたバラマキ政策もまたポピュリズムと無縁のものとは言い難いはずなのだが……。 「本人は正論を述べているつもりでしょうが、宮沢氏の物の見方は人によっては“上から目線”と見られがちで、石破官邸にとっては打撃となる可能性もあるでしょう。かつて税調のドンと呼ばれた山中貞則氏のふんぞりかえり方に比べればかなり穏当ではありますが(笑)。もうそんな頃のことを覚えている人も少ないですからね。ともあれ自公にとっては国民民主以外に維新と距離を詰めて“仲良くやる”選択肢も浮上しており、その動きに国民民主からは疑心暗鬼が生じているとされています」(同) 協議を続けて世論を味方につけようとする国民民主にラスボスはどう対抗できるか。 デイリー新潮編集部
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