須﨑優衣、レスリング世界女王の強さを築いた家族との原体験。「子供達との時間を一番大事にした」父の記憶
4歳差の姉の背中を追って、物おじしない性格に
――康弘さんと和代さんから見て、麻衣さんと優衣さんの性格の違いはどんなふうに捉えていたのですか? 康弘:麻衣は、優衣と比べてどちらかというとおっとりしている感じです。優衣が4歳下だったので、小さい頃は麻衣が幼稚園で遠足などに行くときも一緒について行って、いつも年上の子たちと一緒に遊んでいて、優衣は何事にも物おじしない子でした。お相撲の餅つき大会に行っても、麻衣は裸のお相撲さんと一緒に餅つきするのをちょっと恥ずかしがったんですけど、優衣の方は全然気にすることなく一緒に餅つきをやったり、お相撲さんと遊んだりしていましたね。 和代:常に4つ上の姉とその友達とかと遊んでいたので、知らず知らずのうちに、対等に一生懸命、ついていこうとしていたんだと思います。 ――レスリングの他にピアノや水泳も習っていたそうですね。麻衣さんも一緒に習っていたのですか? 麻衣:はい、一緒に習っていました。私はどちらかといえば水泳の方が好きでしたけど、優衣は本当にレスリングが好きで、夢中でしたね。私は、レスリングの練習をどうやって休むかを考えたりしていたんですけど(笑)。優衣は休まず練習に行っていましたし、負けず嫌いなので、ずっとスパーリングに入っていた記憶があります。 ――麻衣さんは、どのようなモチベーションでレスリングに取り組んでいたんですか? 麻衣:土日に練習に行っていたんですが、日曜日の練習終わりがちょうどお昼頃になるんです。それで、練習が終わった後に家族でお寿司を食べに行くのが本当に楽しくて、そのために練習に行ってたと言っても過言ではなかったです。「おいしいお寿司が食べれるから頑張ろうかな」みたいな。優衣も最初はそれが結構大きかったかもしれないですね。今でも、そのお寿司屋さんには通っています。 ――家族の時間を今も大切にしているんですね。姉妹喧嘩はほとんどしなかったんですか? 麻衣:小さい頃は多分本当にしょうもないことで喧嘩したこともあるんですけど(苦笑)、優衣が中学校に入ってくらいからは、ほぼしていないと思います。私自身が妹のことを尊敬していますし、お互いに尊重できている部分は大きいと思います。 ――和代さんから見て、須﨑家の仲の良さの秘訣は、何だと思いますか? 和代:挙げるとすれば、頑張っている優衣の存在はやっぱり大きいんじゃないかと思います。