【独自解説】なぜ74歳の女性は7000万円を支払ってしまったのか?「信じて応援していたんですが…」急増する『ロマンス詐欺』被害 “なりすまし”されたGACKTさんも怒りの注意喚起「このツイート見せてお母さん守って」
■「『自分は選ばれた人間』という錯覚が起こる」被害額は半年で約200億円、ロマンス詐欺の実態
警察庁による、2024年1月~7月のロマンス詐欺の実態です。被害者のうち男性の約72%・女性の約75%が、50代~80代以上。認知件数は1868件(前年同月比+1066件)で、被害額は約198億8000万円(前年同期比+約113.9億円)にのぼります。 (佐々木氏) 「警察で、特殊詐欺に騙された人にアンケートを取ると、『私は騙されない・私には関係ないと思っていた』と答える人が8割です。つまり、犯罪組織は、どんな人が騙されやすいかを良く知っているということです。頑固で意思を変えない人や周りに相談しない人は、犯罪組織にとっては騙しやすい人だと認識しています」 Q.『認知件数』とありますが、騙されたことが恥ずかしくて言えない人なども入れると、もっとすごい数字になりますよね? (佐々木氏) 「その通りです。認知件数は、警察に届けられたものだけです。恥ずかしくて届けていない人、もしくは騙されていることにまだ気付いていない人もいると思います」
ナゼ騙されてしまうのか、犯罪心理学者・出口保行氏に聞きました。出口氏は、「最初は半信半疑であっても、相手の真剣さ(もちろんウソの)に徐々に引き込まれてしまい、『自分は選ばれた人間』という錯覚が起こり、相手の言うままに行動してしまう」と分析しています。
■「日本人は“良い人”が多くファクトチェックが足りない」“俳優の卵”からの間違いメールがきっかけ…約7000万円を騙し取られた74歳の女性の場合
なりすましは、著名人だけではありません。中には、“俳優の卵”を騙る人物に騙され、約7000万円を失った人も。 警察によると、被害に遭ったのは、福岡・北九州市に住む女性(74)。2022年5月、“男性俳優の卵”を名乗るアカウントから、芸能関係の内容の“間違いメール”が来たといいます。しかし、これをキッカケに、SNSでやり取りがスタート。 その後、マネジャーや事務所の経理担当者を名乗るアカウントから、「今後も支援してくれるなら、後日、支援金として1000万円受け取ることができる」「今後もSNSでメッセージのやり取りを続けなければならないが、ポイントが必要」「ポイントは有料だが、最終的に返金される」といったメッセージが来ました。
【関連記事】
- 【独自取材】「捜査員カッコ良かった」「やってないもん(笑)」『紀州のドン・ファン殺人事件』初公判 元妻・須藤早貴被告を最も知る人物が語る“素顔” 最重要ポイントは「覚醒剤がどのように入ってきたか」
- 【独自解説】六本木クラブ襲撃事件、“人違い”による殺人事件が起きた背景…リーダー格とされる元『関東連合』の“残虐王子”、その人物像とは?「人を引き寄せるものが強くあった」
- 【特集】「『完治という言葉がない』と言われ絶望」“体操のひろみちお兄さん”こと佐藤弘道さんを突如襲った『脊髄梗塞』 下半身麻痺による過酷な闘病と死すら考えた“どん底”の日々…支えとなった家族との絆と、妻・久美子さんが初めて伝える想い
- 【ナゼ?】黄金の国・ジパング再来の夢?北海道で『金の採掘計画』が浮上も、地元住民らは猛反対!「鉱毒で川が汚染されるのでは…」金の採掘は希望か、それとも分断を招くのか―
- 【ナゼ?】「子どもがいるから困る」「必要なコストなのでお金かけるべき」東京23区の“ゴミ袋有料化”検討に様々な声…現役清掃員芸人が提言「ゴミを減らすのは、お金持ちへの一歩」