飯田市防災訓練中止 台風10号接近に伴い【長野県】
台風10号の接近に伴い、長野県飯田市は30日、市内全域を対象に9月1日に予定していた地震総合防災訓練を中止すると発表した。 28日からの降雨により、市内の一部では累積雨量が100ミリ近くとなっている。今後2日間で150ミリとの予想も。市内でも既に土砂崩落が発生している箇所があり、市危機管理課は「現在警報の発表はないが、引き続き注意が必要」と指摘した。本年度の地震総合防災訓練に向け、自主防災組織を中心に準備を進めてきたものの「このような状況下での訓練の実施は参加者の安全を確保する観点から中止せざるを得ない」と判断した。 南海トラフ地震(陸側ケース)を想定し、大きな地震の揺れから頭や体を守る「シェイクアウト」訓練の他、20地区の自主防災組織ごとに指定避難所を開設・運営する計画だった。災害廃棄物の仮置き場と物資輸送拠点も初めて開設し、新たな試みとして災害時に支援が必要な高齢者らが身を寄せる「福祉避難所」を開設することも計画していた。