「バック・トゥ・ザ・フューチャー」デロリアン12台、能登応援 小松・日本自動車博物館に集結 全国のオーナー賛同「皆さんを勇気づけられれば」
米SF映画の金字塔「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する乗用車「デロリアン」12台が23日、小松市の日本自動車博物館に全国から集結した。同館では、職員らが能登の被災地を元気づける活動に使おうと、動かない車両を入手して修理しており、この活動に全国組織「デロリアンオーナーズクラブ・ジャパン」が賛同。応援の思いを込めて、県内で初めてとなる例会を同館で開いた。 日本自動車博物館では職員とボランティアが、かつて米国にあった自動車メーカーDMCの1982年製「デロリアンDMC―12」1台を沖縄県の愛好者から購入。30年近く放置され、車検切れとなっていた車両の修理を進めている。 クラブは、この取り組みに部品の寄贈などで協力してきた。今回は例会「デロリアンエキスポ」を開き、修理中などで車を持ち込めなかった人を含むオーナー16人が参加。車両12台を同館前にずらりと並べ、特徴的な外観が一般来館者の目を楽しませた。 下原修会長(57)=神奈川県平塚市=はデロリアンについて「高速道路のサービスエリアでよく声を掛けられるなど、幅広い世代に知られている」と人気を語った。その上で「デロリアンが集まることで皆さんを勇気づけられれば、うれしい」と笑顔を見せた。 会場には、修理している車両も展示された。職員の前田圭一さん(60)によると、修理の進み具合は、公道を走れるようになるまで7割ほど。来春の完成を目指すという。 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は1985年に公開された。高校生の主人公がデロリアンを改造したタイムマシンに乗り、過去や未来を行き来する物語で、シリーズ化され、国内外にファンがいる。