【バスケ】「隆一さんに頼り過ぎていた」琉球ゴールデンキングス・牧隼利の覚悟が生んだ“キャリアハイ”の22得点
牧、覚醒の糧となった島根戦の「ゲームを壊した責任」
試合のMVPに輝いたのは、ハンドラーが不足する中で際立った存在感を放った牧。勝負を決めるオーバータイムに出場できず「悔しい気持ちが強いです」と振り返った一方、この一戦に向けては「自分で試合を決めてやろうというくらいの気持ちで臨みました」と強い決意で臨んだという。 前述したように、背景にあったのは14日の島根戦だ。この試合では岸本が手首を気にして後半に出場できなくなり、自身のプレータイムが増えたが、第3Qに放った3Pを4本全て外すなどして流れを失い、前半を12点リードで折り返しながら逆転負けを喫した。 「島根戦の第3Qから隆一さんが出られなくなり、僕が出てゲームを壊してしまった。そこで3Pを決めきれず、ゲームコントロールもうまくいかなくて、その責任はすごく感じました。隆一さんもとても頼れる先輩ですけど、頼り過ぎている自分がいることにも気付かされた試合でした」 佐賀戦では強い覚悟がプレーに現れ、序盤からフリーになれば迷わずシュートを放ち、ペイントタッチからのレイアップも要所で決めた。この日は琉球のシュートタッチが悪く、第4Qまでにチーム全体で放った3Pは26本中7本のみの成功にとどまったが、その7本のうちの6本は牧が沈め、チームをけん引した。 今シーズンの平均得点である4.2点を大きく上回る22点を叩き出し、選手のスキル指導を担当する山下恵次プレーヤーデベロップメントコーチへの感謝も口にした。 「日頃から山下さんが一人一人のスキル練習に付き合ってくれていて、その成果が一つ出たと思います。山下さんに対して感謝したいですし、ちょっと恩が返せたかなという気持ちもあります」 桶谷HCと同様にチームの変化も肌で感じている。「前までだと、第4Qで劣勢になった時に審判にチームとして文句を言ってしまったりして、バラバラなところもありました。それを選手、スタッフが受け入れて、ポジティブに変換しようという姿勢をここ最近の桶さんから感じます。それがチームにすごく良い影響を与えていると思ってます」