日本製鉄の高耐食性めっき鋼板「ZAM」、東電系の水力・制御装置筐体に採用。筐体製造時のCO2を3割削減
日本製鉄は24日、高耐食性めっき鋼板「ZAM(ザム)」が、東京電力リニューアブルパワー(RP)が運営する水力発電施設内の制御装置の筐体に採用されたと発表した。ZAMは塗装を省略できる特長があり、環境負荷の低い鋼板として評価された。 東電RPは水力発電所内で外側の塗装を省いた制御装置の導入を段階的に進める方針を示しており、今後も同用途で継続的にZAMが用いられる見通しだ。 従来はさびを防ぐため表面を塗装していたが、鋼板をZAMに切り替えることで、塗料の使用を削減できる。塗装の乾燥工程で必要なエネルギーを減らす効果などで、筐体の製造時の二酸化炭素(CO2)を約3割減らせるという。製造工期を約1カ月短縮できる効果もある。 ZAMの製造拠点は瀬戸内製鉄所阪神地区東予(愛媛県西条市)。ZAMの活用は、制御装置製造を担う群馬県太田市の日東電機製作所が東電RPに提案した。