学生時代からオタクの吉野と何にもハマれない原。正反対だから成り立つ、めぞんのコンビバランス
東京吉本の若手芸人が所属する「神保町よしもと漫才劇場」から、今押さえておくべき芸人を紹介する連載「レコメンド神保町」。前途有望な若手芸人が日々、切磋琢磨しているこの劇場の中でも注目の芸人とは。 【写真】それぞれの個性でブレイクが期待される若手コンビ 第8回は11月9日に行われた『マイナビ Laughter Night 第10回チャンピオンLIVE』で「マイナビ賞」を受賞しためぞんが登場。最近、ラジオも始めたふたり。コンビの主導権を握る吉野裕介の暴走は勢いを増しているという……。
めぞんの決定権は変わらず100:0
──まずはおふたりのコンビとしてのアピールポイントを教えてください。 吉野裕介(以下、吉野) そうですね……僕のやりたいことが多いので、それを原がすべて受け入れてくれるっていうのはコンビとしての強みですね。 原一刻(以下、原) 芸人になったときは僕もこういうことをやりたいとか、こういう芸人になりたいみたいなのがあったと思うんですけど、なんか吉野の方向性を受け入れていくうちに、どんなことをしたかったのか思い出せなくなってしまいましたね。 吉野 お互い同じくらいやりたいことがあったら衝突すると思うんですけど、僕らは本当に衝突することがないです。原の自我がないのは本当にありがたいし、うれしいですね。 原 自我がないわけではないです。 ──2024年1月に発売した『神保町よしもと漫才劇場4周年記念ブック「大舞台で響かせたい」』でお話をうかがったときも、コンビとしての方向性は吉野さんがすべて決めているとおっしゃっていました。それも変わらないですか。 吉野 そうですね。7月からコンビでラジオ(『めぞんの「ねこ日記」』/stand.fm)を始めたんですけど、40分ぐらいあるうち、たぶん30分は僕が好きなアニメの話をしてます。原も全部聴いてくれるんで、アニメに興味ない人とかはラジオを聴くのをやめちゃったりもしてるんですけど……。 原 本当だったら僕が止めなきゃいけない立場だと思うんですけどね。でも、活動していく中で大事なことかなとも思っていて。自分たちの好きなことを好きでいてくれる人の濃度を上げたいというか……。たとえば漫才を見ておもしろいなって思ってくれた方がほかの姿を見たときに、ネタをやってるときのほうがいい、みたいに思ったりするじゃないですか。でも、できれば僕らは僕らの全部を受け入れてほしいんですよね。 吉野 かなり時代と逆行してますよね、僕はそうは思わないです。 原 おい(笑)!