「軽すぎる生理」は重大な健康のサインかも!? 放置してはいけない3つの原因を米産婦人科医が解説
生理周期は予測できないもの。急に短くなったり、1カ月に2度きたり、量が変わったり――いつもと違う周期や状態に戸惑ってしまうこともある。では、「軽い」場合はどうだろう。 【写真】生理痛を緩和する覚えておきたい12の食べもの まずは“一般的な”生理について、インスピラ・メディカル・センター・エルマー&バインランドの産婦人科専門医であるベンジャミン・ディジョセフ氏は、「一般的には2~7日間続き、経血量は月経期間中に30~40ミリリットルが、中~多量であると考えられています」と説明。続けて「平均的な月経周期は21~35日で、これは生理の初日から次の生理の初日までを数えます」と補足している。 ここでは、そもそもなぜ生理が軽くなるのか、その要因を専門家が解説。 ※本記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。 ※この記事は、効果を保証したり、診断の代わりとなるものではありません。症状や実践について不安がある場合には、必ず医師または資格を有する医療従事者の助言を仰いでください。
ストレスの蓄積
ディジョセフ氏は、ストレスが生理を狂わせることがあるとし、「ストレスレベルが上がると、生殖ホルモンの正常な働きを乱し、月経周期に影響を与えます」と説明。 正常な状態では、脳の視床下部が化学物質を生成し、下垂体が卵巣にエストロゲンとプロゲステロンを分泌するよう信号を送る。しかし、ストレスレベルが高くなると、ストレスホルモンの一種であるコルチゾールの分泌が増加し、体の正常な機能や月経に支障をきたすそう。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
PCOSは、女性が男性ホルモンのアンドロゲンを過剰に分泌する遺伝子疾患。このようなホルモンバランスの乱れは排卵不順を引き起こし、結果的に経血量が少なくなる可能性がある、とディジョセフ氏。PCOSのそのほかの症状として、卵巣嚢腫(のうしゅ)や多毛症、にきび、肥満、不妊などがあるため、症状を管理するためにも医師に相談して正確な診断を受けることが大切。
アッシャーマン症候群
アッシャーマン症候群は、子宮や子宮頸部の内側に、はんこん組織(傷が治る過程で形成される新しい組織)が形成されることで起こる、まれな疾患。ジーバース氏は、その影響により生理が軽くなることもある、と説明する。 これは、子宮頸部や子宮内宮の膜から組織を除去する手術(D&C)をした後に起こることが多いとされており、D&Cは流産後や中絶時、特定の婦人科疾患の治療のために行われることが多いそう。アッシャーマン症候群の場合、子宮のはんこんのある部分からは出血ができないため、生理周期が短くなる場合や、経血量が減る傾向にある。