元王者の山際和希が2年11カ月ぶりに参戦。2度の引退の節目を乗り越え現役続行「最後はK-1のベルトを獲りたい」【Krush】
K-1グループの「Krush」の会見が12月23日、都内で行われた。「Krush.170」(2025年1月26日、東京・後楽園ホール)で2年11カ月ぶりにK-1グループのリングに上がる元Krushウェルター級王者の山際和希(谷山ジム)が2度にわたる引退の節目を乗り越え、再びK-1王座を狙う姿勢を見せた。 山際は所属する谷山ジムの興行「Bigbang」が年に4~5大会あることからスケジュールが合わず、しばらくK-1グループとは疎遠になっていた。 会見では宮田充プロデューサーが「今回、山際選手の参戦が発表されると大きな反響があった。待望論が高まっていた。カルト的な人気なのか分からないんですが(笑)」と紹介。 山際は“DARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ)と対戦する。 健太は「相手は元王者。すごいチャンスだと思っている。チャンスをつかんで試合で勝つ人間が上に上がっていくと思っている」と下克上に虎視眈々。 山際は「久しぶりにKrushのリングに戻ってこられてうれしい。ベテラン対若手の図式だが、今、谷山ジムは谷山会長がすごくいいトレーナーを呼んでくれて。僕も去年、引退しようかなと思ったくらいだったが、世界2階級制覇のシリモンコン・シンワンチャーだったり、ラジャダムナンの王者で200戦190勝くらいの選手を呼んでくれたり、本当にいい環境でやらせてもらっていて、まだまだ頑張ろうと思えたので、ベテランなんですがフレッシュな気持ちで、僕も新たなスタートとして1月26日は戦いたいと思う」と決意を述べた。
27歳でプロ戦績8戦の健太に対し、山際は今回が70戦目で36歳。 山際は「ここにきて最近勝ててないが、自分の思い通りには動けている。うまくいってないというか弱くなったわけではない。ここでしっかり勝ち上がって、最後はK-1のベルトを獲りたい」とK-1王座という高みに向けて淡々とした口ぶりではあるが意欲満々。 健太が山際について「ポイントアウトするのが上手い印象」と語ったことについては「その通りなんですが(笑)。自分で言うのもなんですが、意外とパンチがあるんで。出してないだけで(笑)。パンチの威力には自信がある」と反論。しかし宮田氏の「秘密兵器出しますか? KrushでBigbang見せますか?」の突っ込みには「BigbangでもBigbangしてないんですが(笑)」とぼける場面も。 最初に口にした「引退しようかと思った」という言葉については「18歳から始めて、もともと“30歳くらいまでかな”と思っていた。それはキリがいいから思っていただけ。実際に20代後半から勝ちが増えてきて、30歳になった時に“もう少しできるかな”と思って、次のラインをキリがいいというだけで35歳に決めた。後、僕は経営者になりたいという夢もあって、そういう区切りとしても35歳というのがいいのかなというのはあったんですが、35歳になってみたら意外に動けるし、やる気がまだあった」とその理由を明かした。そのうえで「あとは谷山会長のお陰。びっくりするくらいいい環境でやらせていただいている。今は日本で一番いい環境でやらせていただいていると思う。それで現役続行を決めました」と続けた。 最後は「2025年1発目はしっかり攻める試合をして、新しい自分を見せていきたい」と締めくくった。