<写真で振り返る通天閣>#03完 にぎわい、低迷、復活
地上91メートルの2代目通天閣の展望台。大阪の街を360度ぐるっと一望できる。今や格好の観光名所でデートスポットでもある通天閣だが、入場者数は1956年の再建初年を除き、1964年度まで100万人台を維持していた。特に再建2年目の1957年には過去最高の155万人の来場者を記録。翌年も149万人が来場するなど多くの人が通天閣に詰めかけた。
通天閣の入場者は1965年度に100万人を割り込んでから下降が続いていたが、1970年3月に開かれた「大阪万博」効果で1970年度の入場者は久々に100万人を突破した。大阪万博に先立ち、通天閣では大阪万博のネオンを新設して開催をアピールした。しかしその後、本格的な低迷の時代が訪れる。1975年度には過去最低の19万人台まで落ち込み、再び100万人を超すには2007年度まで待たなければならなかった。
1980年3月、通天閣の守り神で幸福の神様「ビリケンさん」の像が50数年ぶりに復活。ビリケン(BILLIKEN)さんの生みの親はアメリカの女流アーティストで、夢の中で見た神様をモデルに制作されたといわれている。願い事をするときは、足の裏をくすぐってビリケンさんが笑えばかなうのだとか。ちなみに現在のビリケンさんは「3代目」で2012年から展望台に鎮座している。