【警鐘】買い控えや身体機能の低下で“低栄養シニア”が増加!?予防・改善の合言葉『さ・あ・に・ぎ・や・か・(に)・い・た・だ・く!』で専門家が推奨する理想の食事とは?
■コンビニやスーパーの総菜をうまく利用して栄養バランスを整える!“低栄養”で懸念される悪循環…“噛む力”“飲み込む筋肉”“唾液”が大事
2024年11月12日に国の研究所が発表した65歳以上の単身世帯は、2020年は13.2%でしたが、2050年には20.6%まで増えると言われています。 (金子さん) 「一人になると、調理を避けてインスタント食品ばかり食べがち。気付いたときには“低栄養”になっていることも」
Q.栄養のバランスを考えると、今は、スーパーのお総菜なども充実していますよね? (総合内科専門医・おおたわ史絵氏) 「スーパーやコンビニの努力だなと思うんですが、おひとりさま用のメニューがすごく充実していて、新しいものがどんどん出てきている。栄養バランスや塩分のことも、かなり考えられているんです。後ろに書いてある詳細をよく見て買ってください、と患者さんにはよく説明しています。面倒くさいからと言って、毎回同じものになってしまう傾向にあるんですよ。だったら食べられそうなものを選ぶというのは、すごくいい作戦だと思います」 (金子さん) 「コンビニやスーパーのお総菜を利用するというのは、すごくいいと思います。ただ、上手に組み合わせるというのを、気をつけていただけたらと思います。野菜だけとか、お肉、お魚だけとか、炭水化物・ごはんなしではなく、ごはんも加えてバランスよく組み合わせていただけると、いいと思います」
そして“低栄養”で懸念される悪循環についてですが、例えば、身体機能の衰えで“噛む力”が低下し、柔らかい炭水化物を好むようになります。そうすると消化吸収・機能の衰え、食欲低下につながります。さらに持病があると、体を動かせなくなり小食に。そうなると栄養のバランスが偏り、持病が悪化して体力が低下してしまうということなります。 Q.“噛む力”が大事だということですか? (金子さん) 「飲み込む力も弱くなってきますので、“噛む力・飲み込む筋肉・唾液”というのはすごく大事です。高齢になってから食べづらいものを食べると、なかなか食べるのが億劫になってしまうので、若いときに噛めるものをしっかりよく噛んで食べる、唾液を出して噛む習慣をつけるといいと思います」 Q.糖尿病や高血圧の方だと、食事を抑えて栄養不足になって倒れるお年寄りも多いですよね? (おおたわ氏) 「お年寄りで、自分の病気に合った食事を選ぶというのは、とても難しいと思います。だから、痩せていて低栄養な人がいるのは分かるんですが、実は医療の現場からいうと、太ってるのに低栄養な人は、無駄な食べ方をしている人なんです。必要なものを食べず、とにかく口当たりのいい、無駄なものだけで太ってしまっている低栄養な人というのが、結構隠れていて問題だなと思っています」
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