【警鐘】買い控えや身体機能の低下で“低栄養シニア”が増加!?予防・改善の合言葉『さ・あ・に・ぎ・や・か・(に)・い・た・だ・く!』で専門家が推奨する理想の食事とは?
今、物価高による買い控えや、単身世帯の増加、身体機能の衰えなどで“低栄養シニア”の方が増えているといいます。毎日に必要な栄養素とは?予防・改善するための合言葉『さ・あ・に・ぎ・や・か・(に)い・た・だ・く!』から考える理想の食事を紹介。管理栄養士・金子あきこさんの解説です。 【独自解説】日本人がホテルに泊まれない!?インバウンド需要で高騰するホテル代に悲鳴!専門家指摘「こうなることは以前から予想されていた」
■「高くて買えない」物価高による買い控えで“低栄養シニア”増加傾向に 増える単身世帯・病気や加齢による“食欲の減少”でさらに加速か…
街中から健康志向の声が聞こえる一方で、今、問題視されているのが“低栄養シニア”です。“低栄養”とは、どのような状態なのでしょうか? (管理栄養士・金子あきこさん) 「“低栄養シニア”は、きちんと栄養素が取れていない、食事が取れていない。低栄養の状態が続くと、高齢の方が外出を控え始めて、筋力が低下し始める。さらに外出控えで食が細くなって、どんどん低栄養の状態が進んでしまい悪循環になってしまう」
国も警鐘を鳴らす“低栄養シニア”。その要因の一つとして考えられるのが、物価高による“買い控え”です。2024年7月に発表された国民生活基礎調査では、全世帯の59.6%が「生活が苦しい」と回答し、高齢者だけを見ても59%もいます。 帝国データバンクによると、今年の値上げ品目が1万2000品目超ですが、すでに来年1000品目以上の値上げが予定されています。最低賃金の大幅引き上げなどで、さらに値上げ品目が増える恐れも。肉や野菜など、平年と比べて価格が上昇しています。60代の方は「買いたいものを買わずに我慢している」、80代の方からは「肉や魚を買いたいけど高くて買えない」という声もあります。
さらに「低栄養シニア」が注視される背景には、高齢者ならではの事情も…。大阪市内に住む、現在一人暮らしの80代男性は、今、高齢者を中心に増えている単身世帯です。果たして一人でバランスの良い食事がとれているのでしょうか。この日の夕食のメニューは『少量の牛肉』に『蒸したじゃがいも』と『もやし』、そして『ご飯』を少しだけでした。
Q:ご飯の量は、何歳ごろから、このぐらいでよくなりましたか? (80代男性) 「80ちょっと前くらいからかな。量が減り出したのは。健康診断行ったら『清水さん143㎝やで』と言われ、アホ言えや~俺は157㎝あるんやぞと言うと『いや、ありません』て、ウソやろって…骨粗しょう症で骨がぼろぼろになって、へこんでしまっている」 骨粗しょう症で、外に出ることが以前より少なくなり、食事の量が減ってしまったという男性。 Q:ご飯と作ったおかずだけで満腹ですか? (80代男性) 「ちょっとでは足らんなっていう感じがしたけど、今はこれで十分」 こうした病気や加齢による“食欲の減少”も、“低栄養”を加速させる要因のひとつです。もしも“低栄養”状態が続くと『けがが治りにくくなる』『合併症の増加』『死亡率の増加』といったリスクが高まるという報告もあります。
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