90年代の韓国で「踊る大捜査線」は青春だった 「室井慎次」が20年後にくれた〝生きる力〟
希望を持って、できることを
「夢をかなえられなかったからといって失敗した人生ではない。私たちは最後まで希望を持って、今できることをしながら生きていかなければならない」というメッセージ。そして、「あなたは次の世代のために何を残すのか」という問いかけ。スターになりたかった夢も、名プロデューサーになりたいという夢もかなえられないまま50代の男になった筆者に、室井慎次は語りかけていた。「生きる力を持って!」 映画が終わった時には、歴史の新たなページがめくられたことを実感して、長い間劇場の外に出られないような気分になった。97年1月から2024年11月まで27年10カ月。20代前半の青年から50代の中年になってしまった筆者は結局、全ての思いをこの一文に込める。「室井さん、ありがとう」
洪相鉉