広島・栗林 侍守護神奪還 地元の子どもたちの前で決意 吉見コーチ期待 鯉で復活!日の丸も取り返す
広島・栗林良吏投手(28)が6日、来年3月の第6回WBCで日本代表の守護神奪取に闘志を燃やした。21年の東京五輪では胴上げ投手に輝くも、23年のWBCでは腰の張りで途中離脱。昨年10月に右肘関節手術を受けたが、経過は良好で予定通り開幕には間に合う見通しだ。まずはシーズンでフル回転の働きを見せ、侍ジャパンの抑えに返り咲きを目指す。 【写真】子供たちも栗林の一挙手一投足にクギ付け!野球教室に参加した栗林 栗林は子供たちに温かいまなざしを向けた。2年連続で愛知県愛西市の母校・佐織中学校で行われた野球教室に参加。107人と触れ合い、「母校でやってもらえることは、うれしいこと。子どもたちが自慢できる選手になることが一番大事。そういう選手になれれば」と初心を思い返した。 憧れの存在であり続けるために、最高峰の舞台に立つことを見据えている。26年3月に行われるWBCでの代表入りには「もちろん入りたいと思っている。まずは結果を出すことが一番」とシーズンで高水準のパフォーマンスを披露することをノルマに掲げた。 日本代表では21年の東京五輪で抑えを務め、胴上げ投手になった。だが23年3月のWBCは腰痛で途中離脱。世界一の瞬間を仲間と迎えることはできなかった。「みんなの中ではWBCの優勝が強く(印象に)残っていると思う。自分はそこを辞退した悔しさの方が強い。その舞台に立って結果を出したい気持ちもある。WBCの悔しさを胸に、これから戦っていけたら」と期する思いを言葉に変えた。 昨年11月のプレミア12では、巨人・大勢が守護神を務めた。この日は侍ジャパンの吉見投手コーチも野球教室に参加。26年のWBCで栗林が抑え候補かと問われると「もちろん」と有力候補だと明かした。「(抑え投手は)希少価値がある。手術明けなので、どれだけいい形でシーズンを終えるかだけ。追いかけていきたい」と今季の姿に注目していく構えだ。 再び日の丸を背負うには、自軍での活躍が不可欠。昨季は自己最多60試合に登板して、同38セーブを挙げた。一方、8試合で失点して6敗を喫した。「登板数だけではなく、負け数にこだわりたい。接戦で失点して負けているのは自分の責任。そこは自分のメンタル面を含めて弱さ」と課題を明確にした。 昨年10月に受けた右肘関節手術後の経過は良好で、2日に15メートルの距離でキャッチボールを再開。今後はキャンプ期間でのブルペン入りを目標にした。「大事なところで抑える投手が信頼される投手。(信頼を)勝ち取るため、オープン戦から投げる試合は結果を出していきたい」。18年以来7年ぶりの覇権奪回に欠かせぬピースとなり、日本の守護神の座も奪い返す。