中日・小笠原慎之介、フォーム改造に着手 「ヒンジ」でパワーロス解消へ「ダルビッシュさん、チャプマンはすごいです」
ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指し、米球団と交渉中の中日・小笠原慎之介投手(27)が17日、ナゴヤ球場で自主トレした。今月上旬からドジャース・大谷らが利用する施設「ドライブライン・ベースボール」でトレーニングしていた左腕は、フォーム改造に着手していると明かした。キーワードは聞き慣れない「ヒンジ」。思う形はメジャー最速170キロを誇る左腕チャプマン(パイレーツからFA)という。 両足を肩幅に開いて膝をやや曲げる。尻を後方へ突き出す、次に腹と太ももを近づける。ポイントは両膝がつま先より前に出ないこと。これがヒンジ。小笠原は米国で授かった公式球とは異なる重さのボールを使って投げた。 「アメリカではフォームを撮影して分析して、修正する作業をしてきました」。本塁へ真っすぐ体重移動していると思っていたが、実は左打席方向へ動いていたと分かって驚いた。右足の着地から、上半身で強引にストライクゾーンへ投げていた。「パワーをロスしていました。ひとつの発見です」 原因を探る。両膝がつま先よりも前に出ていた。太ももの表側の筋肉を使うと、膝の向く方向へ力は出る。これを、ヒンジで変える。お尻の筋肉を使って、本塁方向へ移動したい。「ダルビッシュさん、チャプマンはすごいです」。軸足で立ってから、椅子に座ったような姿勢のまま倒れずに本塁方向へ向かいたい。球速も制球力も上がる。 移動時間を省くと施設に通えたのは1週間。移動費、宿泊費、会員になるために数十万円払った。「やっぱり、行ってみてよかったです。最先端に触れられました」と笑った。 米球団との交渉は始まったばかりで、移籍については「まだまだ、何もないですよ」とした。
中日スポーツ