【大相撲】横審・山内委員長は照ノ富士の休場を静観 引退勧告などの決議は「考えていない」
日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が25日、東京・両国国技館で開かれた。大相撲九州場所で、横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)は両ヒザの古傷と持病の糖尿病の影響で全休。今年は初場所と名古屋場所で優勝を果たす一方で、皆勤はこの2場所だけと休場が目立っている。 横審の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「照ノ富士は巡業にも参加し、相撲全般に様々な貢献をしつつ、体調の回復、リハビリに努めている。(九州場所では)若い力士が台頭し、大関(琴桜と豊昇龍)が千秋楽で高いレベルの相星決戦になり、充実した結果になった。今回の結果から彼自身が多くの刺激を受け、いずれ自分の後継者になる力士たちの活躍についても安心し、自分自身のいろいろな問題について納得できるような道筋や条件を模索するような基盤が出てきたのではないか」と横綱を取り巻く状況を指摘した。 その上で「照ノ富士の日ごろからの精進や努力を勘案し、私たちとしては次の場所等々を含めて、土俵に復帰することを含めて照ノ富士が最善の判断をするように期待している」と復帰や進退の判断を本人に委ねることを強調した。 さらに、横審として「激励」「注意」「引退勧告」などの決議を行うことについては「そういうことは考えていません」と否定。引き続き静観する構えを示した。
東スポWEB