「救命救急」の技術競う国内最大級の大会 『秋葉原無差別殺傷事件』の現場を再現 厚労省評価「9年連続・日本一」の医療チームに密着
【池田廉医師】「あかんわ…。こんな事件やったんや、えぐいな。全然追いつかなくて、どこから手をつけたらいいか分からなくて。だいぶ悔しいですね」 続いては「自衛隊」チーム。こちらは、役割分担や統率の取れた動きが評価されました。しかし重症者だけでなく、軽傷の患者まで丁寧な治療を施したため、全体の把握が十分にできないまま終了しました。 そして、「東京都立多摩総合医療センター」チームは…。 【傷病者の母親役】「きみや(息子)を診てください!お願いします!どこ行くんですか?」 懇願する母親への対応に医師がつきっきりとなり、他に割くべき救助の時間をロスしてしまいました。
■意識不明の患者…原因は?
続いてのステージは“意識不明患者の原因を探れ!”。 「帰宅したら大学生の兄が倒れていた」と、妹からの通報です。持病のない若い男性がなぜ突然、意識不明になってしまったのでしょうか? まずは「BE KOBE」チームの挑戦です。 【救急救命士】「顔が白いから酸素準備しようか」「これ、もしかしたら中毒かもしれない。先生に写真送ってほしい」 状況から原因を判断します。現場ですぐに見つけたのは薬の箱。オーバードーズによる薬物中毒を疑います。 【池田 廉医師】「アセトアミノフェン(薬物)中毒が疑わしい」 ここで、トイレにこもっていた母親に話を聞きます。 【救急救命士】「お母さんトイレに行ってたんですか?お腹痛い?大丈夫そうですか?」 兄と母親は朝から腹痛が続いているとのこと。
【救急救命士】「お兄さんとお母さん、持病は?」 【妹役】「持病はないです」 【救急救命士】「お兄さん、悩んでたとかは?」 【妹役】「悩んでたとかもなくて」 【救急救命士】「こういうことは初めて?」 【妹役】「初めてです」 キッチン回りのガス漏れも疑います。 【救急救命士】「調理した跡があるから、何か食べたのかな?」 【看護師】「生もの食べました?」 【母親役】「朝から何も食べてない」 【看護師】「昨日の晩ご飯は?」」 母と兄は野菜炒めとごはん、妹はカップラーメンでした。 【看護師】「妹だけ野菜が嫌いだから夜ご飯で野菜食べてなくて。この2人(母と兄)が同じものを食べた。(妹は)野菜食べてないから、野菜がキーかも」 関係者の話から分析していきます。 【池田 廉医師】「何やこれ、スイセンか?スイセンと似たようなやつ…」 祖父母の家で育てた野菜を食べたとのこと。 【池田 廉医師】「植物中毒が疑わしい。結局、運ばなあかんわ」 原因の野菜は特定できませんでしたが、「食中毒」と診断しました。 【審査員】「はい、終了です!」 ここで終了。果たして正解は?
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