日歯連「国民皆歯科健診」導入工作で自民党「山田宏議員」へ1億円超献金 政党支部を“抜け穴”に
山田議員(左)と「日歯連」の高橋前会長(2022年7月の日歯連盟広報より)
利益誘導体質は相も変わらずである。 日本歯科医師連盟(日歯連)は診療報酬の引き上げを目論み、厚労相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」の委員に賄賂作戦を展開。その結果、臼田貞夫元会長らが2004年4月、東京地検特捜部に摘発される事態を招いた。さらに、その捜査の過程で、組織内候補だった自民党の故・中原爽元参院議員の再選に向けた、旧橋本派への1億円の闇献金も明るみに出ている。 15年9月には「迂回献金事件」で再び、高木幹正元会長らが司直の手に落ちた。その2年前の参院選で、組織内候補として擁立した自民党の石井みどり元参院議員の後援会に4500万円を寄付。さらに、10年の参院選での組織内候補、民主党の西村正美元参院議員の後援会を迂回させ、別途5000万円を石井元議員後援会に上乗せで寄付した。二つの後援会は日歯連の建物に入り、代表者や会計責任者を務めたのも日歯連の幹部だった。 政治資金規正法では、政治団体間の寄付の上限は5000万円と定められている。法の網の目を掻い潜ろうと迂回させた5000万円が罪に問われたのだ。 常に、「政治とカネ」の問題を惹き起こしてきた日歯連に再び疑惑が持ち上がっている。 (カネに振り回される人々のドラマを描く「週刊新潮」の連載コラム「MONEY」より)
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「週刊新潮」2024年5月2・9日号「MONEY」欄掲載