「奈緒」が語る、婚活アプリのリアルな一面 辻村深月のベストセラー小説「傲慢と善良」が映画化
「これから自分で選択することがどんどん増えていくと思いますが、自由に選べることが逆に自分を窮屈にしてしまうこともあります。選択の自由にストレスを感じることもありますし、時には真実のように誰かに決めてもらうほうが楽だと感じることもあります。でも、自分の中にある少し傲慢な部分や善良な部分に共感する方には、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです」 ■「清純派」イメージを逆手に取る 奈緒は、俳優としてキャリアを築く中で、常に自己プロデュースを怠らず、次の仕事に繋げるための努力を惜しまない。その働き方について、彼女はこう語る。
「自分自身が一つの会社にならなければいけないと強く感じています。常に『何ができますか?』と見られていると思うんです。だから、次も一緒に仕事をしたいと思ってもらえるように、またはまだ仕事を一緒にしたことがない方に少しでも一緒に仕事をしてみたいと思ってもらえるように、自分の中でいろんなルールを築いていかないといけないと常日頃感じています」 さらに、奈緒が仕事を選ぶ際に大切にしているのは、まだ見ぬ自分への挑戦だという。
「未知の要素に特にワクワクします。新しい役に挑むたびに、新しい自分と出会えるのが楽しみです。時にはその役を自分が果たせるのか不安になることもありますが、クリエイターの皆さんが私に期待を寄せてくださるなら、その期待に応えたい」 現代は、SNSなどを通じて俳優の言動が広く人目に触れやすい時代だ。そんな中で、他人の評価や目線が気になることもあるはずだが、奈緒は自分のパブリックイメージについては、どう感じているのか。
「自分のパブリックイメージは全然気にしていません。それよりも、自分が発言したことが予想以上に多くの人に届く可能性がある仕事だということは自覚しています。だから、なるべく誰も傷つけないようにしたいと思っています。特に、自分の無知や責任を持たない言葉で誰かを傷つけてしまわないかということは常に怖く感じます。でも、そのことに気をつけた上で、私自身がどう思われるかについてはあまり気になりません」 『傲慢と善良』というタイトルが示すように、作品のテーマは人の内面に潜む相反する感情や性質だ。奈緒には「清純派の代表格」というイメージがあるが、俳優としてそのイメージを超えてみたいと思うことはあるのか尋ねたところ、意外な答えが返ってきた。