B'zとYOASOBIが“紅白歌合戦に名前なし”だったワケ 深刻な「NHKタイアップ曲の不発」
昨年は歴代ワースト視聴率を更新してしまった「NHK紅白歌合戦」。今年は絶対に“負けられない戦い”となるはずだが、11月19日に発表された出場歌手の中に、出演が期待されていたB'zとYOASOBIの名前がなかったことが波紋を広げている。 【写真】昨年の紅白「けん玉チャレンジ」で唯一失敗した男性はこちら B'zは放送中のNHK朝ドラ「おむすび」の主題歌「イルミネーション」を担当し、YOASOBIはNHKのパリ五輪テーマソング「舞台に立って」を手掛けていたため、両者の紅白出場はほぼ確定とみられていたからだ。 「今年の紅白ではB'zと同じ『B ZONE』グループに所属する演歌歌手・新浜レオンが初出場を果たしています。初めて名前を聞いた人もいると思いますが、『伯方の塩』のCMソングで有名な演歌歌手の髙城靖雄を父に持つ演歌界の若手のホープです。今年3月にリリースした『全てあげよう』は、木梨憲武プロデュース、所ジョージ作詞作曲で、25週連続でオリコン週間演歌・歌謡シングルチャートでトップ10入りしています。活躍から見て紅白への出場資格は十分あると思いますが、もし“バーター”であれば、B'zが特別枠で出演するサプライズが用意されているのかもしれません」(音楽ライター) 90年代から00年にかけて13作連続でミリオンヒットを飛ばしたB'zだが、「イルミネーション」は配信でのリリース。10月16日に発表された「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」では初登場1位となったものの、初週のダウンロード数は2万260と全盛期を知る人からすれば、いささか寂しい数字にも思える。 同曲の大ヒットにブレーキがかかった要因は、「おむすび」自体の評価の低さにもありそうだ。朝ドラにおいて、主題歌は作品の顔とも言える重要な役割を担っており、過去にはドラマの人気とともに広く認知され、社会現象となった楽曲も少なくない。しかし、「おむすび」は世帯平均視聴率が初回の16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をピークに右肩下がりとなり、放送開始からわずか数週間で12%台にまで急落。SNS上では「ストーリーが薄い」「登場人物に感情移入できない」といった批判も飛び交っている。 「その結果、主題歌である『イルミネーション』も脚光を浴びる機会を失い、埋もれてしまった感があります。ドラマが平成のギャル文化をテーマにしているとあって、同じ時代を彩ったB'zが起用されたのでしょうが、内容と楽曲がどうにもミスマッチという印象も拭えません。稲葉浩志と松本孝弘もすでに還暦を迎えており、新曲で平成を再現することは難しかったのかもしれません。B'zファンの間でも、『平成をテーマにするなら過去の名曲を再利用するほうが良かったのでは』との声が上がっています」(同)