「勝ち神」久保建英が先制弾でソシエダを蘇らせる! 現地紙は「彼に感謝だ」と手放しで称賛
【得点後も攻撃を牽引】 前半31分、久保は右サイドでセルヒオ・ゴメスとのパス交換でテンポを作っている。そこからカットインすると、左サイドでフリーになったバレネチェアにラストパス。バレネチェアの右足シュートはわずかに枠を外れたが、決定的な場面だった。 そして33分、バックラインからスビメンディが中盤まで下りてきたオヤルサバルに縦パスをつける。オヤルサバルはこれを左足でフリック。そしてセルヒオ・ゴメスが左足で右サイドへ、ダイレクトに展開。これを受けた久保が切り込み、左足シュート。シュートは決まらなかったが、それぞれが左足で演出した連係で、ラ・レアルの真骨頂だった。 「より決定的で、連係に優れたバージョンの久保が戻ってきた。ラ・レアルは彼に感謝だ。サイドで質の高いクロスを入れるなど貢献が目立ち、ゴールも決め、もう1点を奪っても不思議でなかった」 スペイン大手スポーツ紙『アス』は、ほとんど手放しで久保を称賛していた。 2アシスト(実質的には3アシストと言ってもいい)のセルヒオ・ゴメス、途中出場で2得点を挙げたオーリ・オスカールソンの活躍も朗報だったが、やはり1点目をこじ開け、チームに勢いをもたらした点で、久保は抜きん出ていた。得点後も攻撃を牽引。脅威を与え続け、バレンシアが久保番のディフェンダーをベンチに下げざるを得ないほどだった。ゲームMVPは当然の選出だ。 開幕以来、ラ・レアルがうまくいっていなかったのは間違いない。しかし、ユーロや五輪に出場した選手の調整は難しく、プレシーズンでチームとして仕上げるのも遅れていた。「どこも同じ条件」と言うが、ラ・レアルは好結果を出していたことで、ビッグクラブ並みに選手が代表に選ばれ、さらに主力選手の放出もあった。何よりチームスタイルがコンビネーションを重んじるだけに、時間は必要だ。 久保は地に足をつけてプレーすべきだろう。荷車を引いてこそ、価値が上がる。自ずと道は開ける。