【横山杯】市立船橋が近大附に2-1で逆転勝ち 無敗継続
横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会第3日は12月27日、茨城県神栖市で各カテゴリーの順位別リーグが行われ、ファイナル進出を争う決勝第2グループの市立船橋(千葉)と近大附(大阪)の対戦は、市立船橋が2-1で逆転勝ちした。 【フォトギャラリー】市立船橋 vs 近大附 予選第1グループを10得点・2失点の3連勝で首位通過した市立船橋だが、前半は近大附の出足の速さと厳しいプレスに遭って思ったように得点チャンスをつくれなかった。マイボールにしても効果的な崩しの形に持ち込めず、19分に右MF秋陽凪(2年)が左から放ったシュートが、唯一の決定機だった。前半の35分間は相手に主導権を握られ、12分にFKから先制点を許し、1点ビハインドで後半を迎えた。 3-4-2-1の陣形を取る近大附は。予選第2グループを11得点・6失点の3連勝で首位通過。左ウイングバック山内零旺(2年)らが外からスピーディーに仕掛け、川田太陽(2年)と川西啓斗(1年)のシャドーが絡み、1トップの筒井琉生(2年)がゴールを狙った。 攻勢を続けていた前半12分、U-17日本代表CB咲本大(2年)が川西の蹴った左FKをヘッドでゴール右隅にたたき込んで先制した。 ハーフタイム、市立船橋の佐藤誓哉部長は「奪ったボールを大切にし、周囲がしっかりサポートすること。空いているスペースに早く運んで攻撃しよう」と指示を送る。だんだんとリズムが出てきた後半10分、CB森本陽太(2年)が鋭い弾道のミドルシュート。相手GKの手に触った後バーをたたき、そのはね返りをFW小川夢成(2年)が頭で押し込んで同点とした。 15分にはボランチ増田斗輝(2年)のパスからFW勝又悠月が、27分にもMF俣野寛太(ともに1年)がともに決定的なシュートを打ったが、いずれも決められなかった。それでも30分、増田が50メートルもあろうかというロングシュートを沈め、目の覚めるような決勝点を奪った。これで予選からの連勝記録を4に伸ばした。 後半の近大附は前半のような勢いがやや衰え、2点目を奪うチャンスがありながらも逸機。12分に川田が放った強烈な一撃がGKの好守に阻まれたのが痛かった。 OBでもある市立船橋・佐藤部長は母校に戻って6年目。「今はいろんなことにチャレンジしている時期です。特に個人に焦点を当てて何にでも挑戦してもらっています」と述べ、個々の特長を探り、引き出すことに重点を置いているそうだ。 自身も高校時代に散々要求された運動量、球際、切り替えという市立船橋の伝統を継承しながら、「前へ縦へと積極的に前進し、常にゴールを目指すチームにしていきたい」と精かんな顔をさらに引き締めた。 (文・写真=河野正)