「スポーツはオリンピックだけじゃない」アーティスティックスイミング選手・小谷実可子さん【Style2030】
SDGs達成期限の2030年に向けた新たな価値観、生き方を語る今回の賢者はアーティスティックスイミング選手の小谷実可子氏。1988年のソウルオリンピックで初の女性旗手を務め、シンクロナイズド・スイミング(現アーティスティックスイミング)で銅メダルを獲得。引退後は数々の要職に就き、国連総会で民間人として初めてスピーチした経験も持つ。2023年以降は世界マスターズ水泳選手権に出場する一方、海岸の清掃活動にも取り組んでいる。小谷氏が語る未来とは。 【写真を見る】「スポーツはオリンピックだけじゃない」アーティスティックスイミング選手・小谷実可子さん【Style2030】 ■成長し続けてこそ貢献。人生は50歳から ――賢者の方には「わたしのスタイル2030」と題して、お話をいただくテーマをSDGs17の項目から選んでいただきます。小谷さん、まず何番からいきましょうか。 小谷実可子氏: 3番の「すべての人に健康と福祉を」でいきたいと思います。 ――その実現に向けた提言をお願いします。 小谷実可子氏: はい。「泳ぐSDGsであり続ける」。 ――小谷さんにしか言えない表現かなと。ご自身の生き方や普段の生活の中にSDGsそのものがあるということでしょうか。 小谷実可子氏: それを目指しています。スポーツをしていて応援していただいたり、自分で幸せを感じたりすると、その分何か社会とか地球に対してお返しをしていきたい。こんなに幸せな思いをさせていただいているんだから、役に立てる人間でいたいっていう思いはずっとあったんです。 最近はそれらがSDGsの17のいろんな意味に自分でかこつけている部分もあるんですけれども、自分のこれはこれにつながるなということを意識して過ごすようにしています。私の場合は泳いでエネルギーをもらって、それをSDGsの形にして返していきたいなというのが人生のテーマです。 ――ズラリとメダルが。 小谷実可子氏: こちらが今年、2024年のドーハであった世界マスターズで初めて男性と組んだ男女ミックスデュエットの金メダルです。 ――マスターズというと年配の人がやっているのかと思ったら、実は若い人も入れるんですね。