介護職歴18年の女優・北原佐和子「41歳で資格を取得。介護事業所に応募するも30か所ほど断られて…」
◆40代、介護の仕事スタート 41歳でホームヘルパー2級を取得 その後、40代にさしかかる頃、実際に動き出そうと決意しました。 まずはホームヘルパー2級の資格を取ることにしました。 女優の仕事が一段落し、まとまった時間が確保できたタイミングで、2週間ほど毎日講義を受けて、41歳のときに資格を取得しました。 その後、介護事業所が掲載されている本をいただき、「事業所はこんなにたくさんあるのね。だったら、私が働けるところがあるかも」と思い、掲載されている事業所に問い合わせをしてみました。 女優業に携わっていることをお話しして、「数か月ほど時間が空く期間に、じっくりと働きたいと思っています」と正直にお伝えしました。 しかしながら、30か所ほどに電話しても、「それではシフトが組めませんから……」と断られてばかりでした。 そうですよね。でも、最後に連絡した宅老所で、「ごちゃごちゃ言わず、一度来てみて!」と答えてもらえて、ようやく介護の仕事をスタートできました。 空いた時間に働いたり、ときには撮影を終えてから、宅老所の夜勤に入ったりしていましたね。 それはそれで楽しかったのですが、所属事務所の理解は得られませんでした。「介護の仕事のことは、公言してはいけない」と釘を刺されていました。どうして隠す必要があるのか、腑(ふ)に落ちませんでした。
◆50歳で介護福祉士、53歳でケアマネ 56歳で准看護師になった! それから、50歳で介護福祉士、53歳でケアマネジャーの資格を取得しました。 所属していた事務所は退社し、個人事務所を設立しました。 そうして介護の仕事を続けていくうちに、在宅診療などで交わされる医師と看護師の専門的な会話がまったく理解できないことがもどかしくなり、「介護医療の分野にも関わっていきたい」と自然と思うようになっていました。 知り合いの医師から看護学校で学ぶことを勧められ、准看護師の資格を取るために養成学校に通い、56歳の春、卒業しました。 いやー、本当に勉強するのは大変でしたよ。苦労しましたが、「この痛みを乗り越えたら、成長した自分が待っている」とがんばりました。 ※本稿は、『ケアマネ女優の実践ノート』(主婦と生活社)の一部を再編集したものです。
北原佐和子
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