[三山ひろしさん]なぜ、紅白歌合戦でけん玉をするようになったのか…上達の道は「人生」
ウェルネスとーく
三山ひろしさんといえば、大みそかの「紅白歌合戦」の名物となったけん玉の世界記録チャレンジでも有名です。趣味の話や、健康を維持するために心がけていることを聞きました。(聞き手・道丸摩耶) 【写真4枚】2006年の「第22回 日本アマチュア歌謡祭」で最優秀歌唱賞を受賞する三山ひろしさん
はちみつ大根の汁
――公演で全国を飛び回ってお忙しそうですが、健康を維持するために心がけていることはありますか。 そんなことかと思われるかもしれませんが、生活リズムを整えて、規則正しい毎日を送るということです。この仕事は朝早かったり夜遅かったりと時間がまちまちで、とても不規則なんです。きちんとリズムを作って生活するのが難しいからこそ、規則正しい生活をすると体にいいと実感します。風邪をひきにくくなります。 あとは、喉を乾燥させないようにすることと、睡眠不足を避け、疲れがしっかり取れるよう睡眠を取ることでしょうか。規則正しい生活、加湿、睡眠。人間も生き物なので、一定のリズムがあると整うんだと思います。 ――食生活にこだわりはありますか。 これも当たり前ですが、いいものをバランス良く食べるということです。サラダを最初に食べて、その後にご飯を食べて、最後はヨーグルトで締める、みたいに食べる順にもこだわっています。季節の野菜や果物はなるべく食べるようにしていて、これが喉の調子を良くしてくれるように思います。 ――三山さんは高知県出身です。高知の人はお酒に強いイメージがありますが……。 お酒は好きですが、公演などで地方に出ている時は飲みません。公演前に体調を壊さないよう、外食にもあまり出ないようにしています。ホテルで自炊するときもあります。 ――徹底したプロ意識ですね。喉の調子を整えるのに、おすすめの方法はありますか。 公演が長く続く時は、はちみつ大根の汁を飲みます。四角くカットした大根にはちみつを加えてそのまま1日ほど冷蔵庫に入れておくと、大根から出たエキスとはちみつがいい具合に混ざり合って喉をうるおしてくれるんです。 喉は楽器なので、人によって整え方は違って当然です。僕は、「あの人は毎日お酒を飲んでいてもいい声が出るけれど自分は出ない」みたいな経験を積み重ねて、喉が壊れない方法や、長くもつ声の出し方を覚えていきました。デビューから10年くらいは、何もしなくてもパワーで何とかなったんですよ。でも、40歳が近くなってきた時に、少しは考えないといけないと思い始めました。その結果、次の日に歌の仕事があるときは酒を飲まないとか、夜は早めに寝るといった「三山ひろしという楽器を上手に演奏するノウハウ」ができてきた感じです。 ――健康面の悩みはありませんか。 ひとつあげるとしたら、なかなか寝付けないのが悩みです。寝ようとするときに限っていいアイデアが出てきて、考えだすと止まらなくなってしまうんですよ。睡眠不足が怖いので、気をつけないといけないんですが。 ――考えるのは仕事のことですか? 仕事のことばかりですね。しかも、嫌なことではなく、やりたいことを考え始めてしまうんです。例えば昨年、落語を歌にする「落語歌謡」という新たなジャンルにチャレンジしたんですが、これが好評で、第2弾を作ることになりました。このステージをどんな構成にしようかとか、コンサートではどういう歌を歌おうかとか、そうしたことを考え始めると眠れなくなっちゃうんです。どうしたらやめられますかね。 横になったらすぐに眠れる人がうらやましいです。寝る前に、体の調子、心の調子をどういうふうに持っていけばすぐに眠れるのか、今は自分との闘いを続けながら、研究している真っ最中です。