白米なのに「瘦せ成分」がたっぷり含まれている…ダイエットには「おにぎり」が最強である科学的理由
「ご飯を食べると太る」と考える人は多い。白米を食べながら健康を維持する方法はあるのか。米・食味鑑定士の芦垣裕さんの書籍『米ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)より、「ダイエットに効くご飯の食べ方」をお届けする――。 【この記事の画像を見る】 ■玄米は生活習慣病を抑制する 健康のために食べるお米と言えば「玄米」と思われる方は多いと思います。 また、お米に雑穀を混ぜる雑穀ごはんも人気があります。 玄米はビタミンやミネラルや食物繊維が豊富で、雑穀を混ぜると抗酸化作用があるポリフェノールなども含まれるようになります。 栄養価もあり、生活習慣病などの抑制効果もあると言われています。 ■「高アミロース米」は血糖値の上昇を抑える ただ、健康に良いお米は、何も玄米や雑穀米だけではありません。最近では身体に良い、様々な機能性を持ったお米が続々と誕生してきています。 例えば、血糖値の上昇を抑えることが期待されるお米があります。血糖値といえば、糖尿病との関係が密接です。 糖尿病の食事療法米として今注目されているのは、「高アミロース米」という品種で、アミロースの含有率が27%以上のお米です。 アミロースはデンプンの一種で、多いと粘りが少なくなります。よって、高アミロース米を炊くとインディカ米のようにパラパラとしてカレーやチャーハンなどに向くお米になります。 その品種には、「雪の穂」「夢十色」「越のかおり」などがあり、「難消化でんぷん」とも言われるレジスタントスターチを多く含んでおり、これによって糖の吸収が抑えられることが期待されています。
■ビタミンB1が4倍、抗酸化作用を持つビタミンEが5倍 また、玄米は身体に良いとわかっていつつも、なかなか食べにくいという方には、糠を取り除いた「胚芽米」もおすすめです。 胚芽米は、お米の芽が出てくる部分である胚芽を8割以上残したお米で、白米との比較でビタミンB1が4倍、抗酸化作用を持つビタミンEが5倍、食物繊維が3倍含まれるといわれます。 さらに、血圧を下げたり、ストレスを緩和したりする効果があるといわれる「GABA」も含まれています。 ■さらに高度にした「金芽米」 さらに、胚芽米をさらに高度にした「金芽米」というお米も注目されています。 金芽米とは、特別な精米方法により、3割以上のお米の金芽を残すとともに、すべての亜糊粉層(あこふんそう)を残したお米のことです。 金芽とは、胚芽から舌触りの良くない「幼芽」や「幼根」を取り除いた胚芽の基底部のことで「胚盤」ともいいます。金芽には、ビタミンB1やビタミンEが豊富に含まれています。 亜糊粉層とは、通常の白米になる部分と糠の間にあるミクロン単位の非常に薄い層で、お米のうま味の素となるオリゴ糖類や食物繊維などを多く含んでいます。 また、この「金芽米」への精米に向く品種として「きんのめぐみ」が開発されています。