月収60万円なのに軽バンでの“車上生活”を続ける28歳Amazon配達員「いつかは地に足をつけた生活をしたい」
AIの判断で仕事が増えることも
仕事は全てAIに管理されているため、注意すべきこともあるという。 「デリプロは仕事ができすぎると『この人はもっと運べる』とAIが判断して仕事が増えるんです。正直、少し手を抜いてやるくらいがちょうどいいです。ただ、サボりすぎるとアカウントが削除されてしまうのでもちろん一生懸命には働いています。 一方、個人で請け負うアマゾン・フレックスは完全歩合制なので、なるべく荷物を増やしています。また、仕事の出来は全てAIが判断しているので未配、誤配、持ち戻りが多いとランクが下がります。でも、給料は週払いなので金欠になるということはないので、かなりありがたいです」
まだギリギリ20代なので稼げている
働いていて楽なエリアは住宅が密集しているエリアだ。大変なのは渋谷や品川などの都心や世田谷区のはずれ、千葉県や埼玉県など一軒一軒の住宅が離れている地域だ。マップを見て、効率よく頭でルートを組み立てられる人が稼げる。 「年をとってくると、体力がなくなってかなりしんどいと思います。僕はまだギリギリ20代なので稼げているのかなと。老人の配達員もいますが、ツラそうです。いつかはこの仕事を卒業して、どこかに住居を構えてきちんと地に足をつけた生活をしたいですね」 しかしながら、「この生活をしていると、家という存在の必要性を感じない」とも言う木村さん。車は購入したほうがいいように思えるが、まだまだリースで配送業を続けるつもりだという。くれぐれも安全第一で稼いでほしい。 <取材・文/山崎尚哉> 【山崎尚哉】 ’92年神奈川県鎌倉市出身。ライター業、イベント企画、映像編集で生計を立てています。レビュー、取材、インタビュー記事などを執筆。Twitter:@yamazaki_naoya
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