天然歯とインプラントの違いをご存知ですか? メンテナンス方法も歯科医師が解説!
インプラントでも長く良好な状態を保つために治療後の「メンテナンス」の重要性
編集部: 以上のお話をまとめると、インプラントは天然歯よりもさらに徹底したケアや管理が必要なように思います。 岩田先生: そうですね。まずはインプラント周囲を清潔に保つために、セルフケアをしっかり行っていただきたいと思います。ただ、そのセルフケアも時間が経つと自己流になりがちなので、定期的に歯科医院でブラッシングのチェックを受けることが肝心です。 編集部: インプラント治療後は、セルフケアにくわえ歯科医院でのメンテナンスも重要になるのですね。 岩田先生: インプラントは構造的に細菌がつきやすいうえに、感染すると炎症が広がりやすいため、歯医者さんでこまめに状態をチェックしてもらうことが大切です。定期的にプロフェッショナルケアを受けることも、インプラントを長持ちさせるポイントとなります。 編集部: 歯医者さんでは具体的に、どのようなインプラントケアを行っているのでしょうか? 岩田先生: インプラントは金属なので、金属製のチップで清掃すると表面を傷つけてしまう可能性があります。したがって、プロフェッショナルケアでは専用の柔らかいチップでインプラント周囲の汚れを丁寧に落としていきます。 さらに歯ぐきに炎症がある場合はレーザーを用いてプラークや感染物質の除去を行います。 編集部: 最後に、読者へメッセージをお願いします。 岩田先生: インプラントは高額な治療であることから、予後に対する患者さんの期待値も大きい傾向があります。私たちもその期待に応えるべく日々研鑽を重ねていますが、インプラントの特性や天然歯との違いもよく理解していただけると幸いです。 治療後に起こるインプラント周囲炎を予防し、長く良好な状態を維持するうえでは、患者さんのご協力が不可欠です。ぜひ、歯科医院と二人三脚でインプラントを長持ちさせていきましょう。
編集部まとめ
インプラントは天然歯に比べて細菌に対する抵抗力が弱く、感染すると炎症が波及・悪化しやすいことがわかりました。 インプラント治療後はこれまで以上にセルフケアを徹底し、インプラント周囲炎を予防することが肝心です。費用や時間をかけて入れたインプラントがすぐにダメにならなないよう、歯医者さんと協力しながら長く良好な状態を保っていきましょう。
【この記事の監修歯科医師】 岩田 幸生 先生(いわた歯科) 岐阜歯科大学(現:朝日大学)歯学部卒業。岐阜大学医学部附属病院 歯科口腔外科、岐阜県内の歯科医院での勤務を経た後、「いわた歯科医院」を開院。「来院しやすい歯科医院」をモットーに「先生に出会えて良かった」「衛生士さんのメンテナンスが心地よかった」と1人でも多くの患者さんに言っていただけるよう、スタッフ一同日々治療と勉強に励んでいる。
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