八戸にアイスホッケーの「仲間」がやってきた。
積極的に「教えてほしい」と言えるのは、アフリカの良さだと思う。 55 GK 畑 享和
まず第一に、アフリカの人を見て「コミュニケーションの能力が高い」と思いました。僕もそうなんですが、日本人はあんまり自分から「いかない」タイプが多いんです。でもアフリカの人たちは「ホッケーの技術的なことを教えてほしい」と、恥ずかしがらずに言うことができる。このへんは文化の違いというか、「もっと日本人は積極的にならないと」と思いました。 今回、アフリカから来てくれた人には、伊藤君とフランスのチームでチームメートだった人がいて、僕も彼としゃべったことで勉強になりました。「日本はホッケーの人気はどのくらいあるの?」のいう質問から「年俸はどれくらいもらっているの?」とまで。競技レベルにもよりますが、フランスの下部リーグはアイスホッケー一本で生活している人はいないみたいで、「えっ、そんなにもらっているんだ。いいなあ」と言われました。「それ、聞きますか?」という話題でも、やっぱり仲良くなると遠慮はなくなるんです。日本で、好きなアイスホッケーで生活できている。あらためて「僕らは幸せなんだ」と気付かされました。
アイスホッケーという「言語」を通して、人の輪を感じました。 37 FW 矢野倫太朗
アイスホッケーという「言語」を通して、誰しも分かり合える――そんなことを学んだ気がします。僕はアフリカの言葉は分からないんですが、そんなことは関係ないと思えるほど、スポーツの「力」を感じたんです。彼らとのやり取りは、たとえば「シュートってどんな感じで打っているの?」と些細なものなんですが、実際に試合をやってみると、人間同士の「距離感」が全然、違って感じられる。スポーツとは「人と人とを結びつけるもの」だということを強く思いました。 アフリカに知り合いはいないし、アフリカの人とコミュニケーションをとったこともないのですが、GKの伊藤君の元チームメートがいるということで、「アフリカの人たち」に自分の中でシンプルに興味がわいてきたんです。あいにく僕は東伏見の試合でケガをしてしまって、合同練習以外の行事は参加できなかったのですが、アフリカの人が試合するのを見て「ホッケーが好きなんだ」ということが強く伝わってきました。とにかくみんな、一生懸命パックを追いかけていた。その姿にスポーツの「輪」を感じることができました。それは僕の財産になったと思います。