八戸にアイスホッケーの「仲間」がやってきた。
日本代表に選ばれて、アフリカの人にニュースを届けたい。 73 DF ロウラー和輝
英語を通じてコミュニケーションを図ることができ、彼らのバックグラウンドは聞いていて感銘を受けました。彼らの多くは「フルサイズのリンクでプレーするのが初めて」。機会というのは必ずしも誰もが一緒じゃないんだと思いましたし、アイスホッケーという文化がある日本は、とても恵まれていると感じました。 八食センターに行ったときも、彼らは「初めて食べる魚だ」と言って、なんでも食べようとするんです。「何だかこわいな」という発想自体がないんですよ。とはいえ、みんな最終的には肉を欲しがっていましたが(笑)。 2月のオリンピック3次予選で、僕はハンガリーまで行きながらメンバーには入ることができませんでした。4月に世界選手権の選考合宿がありますが、ここでフィジカルを生かして相手の体を抑えたり、速いブレークアウトにつなげたり、持ち味のプレーをアピールしていきたいです。そして世界選手権に初出場して、アフリカの人に「この選手、日本で会ったことがある人だ」と再会できたらうれしい。そう思っています。
彼らが日本を旅する姿に「異国で経験したもの」を思い出した。 33 GK 伊藤崇之
3年前、フランスの「シャンピニー・ホッケークラブ」でプレーしていました。今回のアフリカのツアーの中に当時、一緒にフランスでプレーしたリティムさんがいたんです。日本で再会して、しかも僕のホームリンク・フラット八戸で合同練習をする。本当に夢のようでした。 東伏見でのグリッツ戦は、2戦とも僕が先発しました。2試合目は、小原さん(大輔・FW)の引退試合ということもあったんですが、連戦の1試合目より2試合目のほうが、いいパフォーマンスができた。リティムさんに、タフさだったり、精神的に安定したプレーを見てもらえたんじゃないかと思います。 八戸では八食センターの七厘村に行きました。「日本の食事はおいしい」。ツアーの人たちにそう言ってもらえて、本当によかったと思っています。僕は3年間ヨーロッパに行って、食事では苦労することが多かった。「そうでしょう? 日本の食事はおいしいんだよ」と内心、自慢していました(笑)。 今回、アフリカの人が日本を訪れてくれたように、僕も海外でプレーした国を回ってみたい思いが強くなりました。海外でゴールを守らせてもらって、選手、ファンの方に感謝されましたし、「チームを支えるってこういうことなんだ」ということを体験することができた。フィンランド、フランスではバイト代程度の給料しかもらえなかったんですが、それより、比べ物にならない経験をすることができたんです。海外での「階段」がなければ、フリーブレイズでの経験もなかった。海外にいる当時はお金もなかったので、いつか暇を見つけて「僕の原点をたどる旅」に出てみようと思います。
山口真一